
接客業は、お客さんからのストレスで精神的にも大変な仕事です。
接客業から転職を考えている人の中で、「 接客業でどのような悩みを抱えている人が多いのかを知りたい」「転職でおすすめの職業を知りたい」という方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、接客業からの転職事情と転職でおすすめの職種をご紹介します。
目次
接客業は離職率が非常に高い
接客業は、他の業種と比べても離職率が高いです。
その割合は、約3人に1人と言われています。
業界の中でも、待遇が悪いイメージから人手不足の職場も増えているので、勤務時間が長かったり、接客のストレスで辛くなったりと辞めたくなくなる人は多いようです。
本記事では、これから転職を考えている方のために、接客スキルが活かせる職業から成功する方法について説明しているので、是非参考にしてください。
接客業からの他業種への転職事情
接客業を辞めたい人はどんな理由を持っているのか?
ここでは、接客業からの他業種への転職事情を3つご紹介します。
- 接客のストレス
- 休みと勤務時間が不規則
- 年収が低い
一つずつ詳しく見ていきましょう。
接客のストレス
接客業はお客さんと関わる仕事です。
そのため、お客様さんからのストレスが悩みになっている人も多いようです。
ストレスの原因になるケースとして、
・注文が面倒くさい、何かと絡んでくるお客
・常識の通じないお客様のクレーム対応 ・注文した料理が来るまで待てず、催促する人 ・何も買わないでただ長居しているだけの人 |
接客の対応や商品に対してのクレームが多く、お客さんが悪い場合でも頭を下げないといけない場面が多いので、精神的にも辛くなってしまいます。
休みと勤務時間が不規則
飲食店にとって、土日は来客数が増えるので、セールスチャンスの日です。
そのため、人手が必要になるので休みが取れず、プライベートと両立ができない悩みを持っている人も多いようです。
また、セールの日や繁忙期になると、休日出勤や不規則な勤務時間で生活サイクルが崩れてしまうので、体調を壊してしまったり、精神的にも辛くなってしまいます。
休みを取ろうと思っても、休暇が取りづらい雰囲で、なかかなか気切り出しづらいこともあります。
3週間も続けて出勤する場合も少なくありませんので、いくら接客が好きで仕事をしているとはいっても、限界がきてしまい転職を考える人は多いようです。
年収が低い
接客業の平均年収は、200〜400万円と言われています。
職業別に見てみると、
・サービス業(他に分類されないもの) 平均年収368万5200円
・生活関連サービス業、娯楽業 平均年収356万500円 ・宿泊業、飲食サービス業 平均年収332万4000円 |
このように、他の職業と比べても年収が低いことが現状です。
営業職とは給料形態が異なるので、どれがけ長く働いたり、出勤日数を増やしたりしても、給料が上がることもなく、金銭的にも余裕が持てない人が多いようです。
接客業からの転職でおすすめの職種5選
接客業からおすすめの転職先はあるのか?
ここでは、接客業からの転職でおすすめの職種を5つご紹介します。
- 営業職
- 事務職
- 介護職
- 製造業
- 観光業
一つずつ詳しく見ていきましょう。
営業職
営業職とは、顧客のケアをしながら、営業をして新しい顧客を開拓する仕事になります。
お客さんとコミュニケーションをとる仕事になるので、接客業で身につけたコミュニケーション能力を活かせるのが営業職です。
また、営業職の場合は、売上に応じてインセンティブ(基本給以外にもらえる報酬)をもらえることがあるので、接客業で得た目標数字達成スキルを発揮できる職業でもあります。
営業職は、未経験でも転職しやすい職業になるので、特別な知識やスキルを身に付ける必要はありません。
さまざまな人とコミュニケーションをとるので、人脈が広げることができるため、魅力的なお仕事です。
事務職
事務職とは、主に机上で職務を行う職業で、書類作成やデータ入力、電話、メール対応などの机上で行う業務や、来客時には出向き、対応するお仕事になります。
接客業と違い、体力的な辛さはないので、転職をした人の中には事務処理の業務のほうが自分に合っていると感じている方も人も多いです。
事務職で働いていると、来客応対を求められる場面もあるので、接客業で得た対人スキルも活かすことができます。
また、事務職は、服装が自由な職場が多いので、オフィスカジュアルと呼ばれるカジュアルすぎない私服で仕事ができます。
土日祝日休みの完全週休二日制で、ライフバランスも取りやすいので、コミュニケーションをとる仕事をしながら、プライベートも大切にしたいという方にはオススメの職業です。
介護職
介護職は、高齢者が安心して生活できるように、訪問介護や在宅分野から老人ホームなどの介護施設で、高齢者の身の回りの世話や相談、援助などの介護サービスをする仕事です。
少子高齢化によって介護職のニーズが高まっているので、拡大する見込みがあり、将来性のある職業になります。
また、求人の多くは「資格なしOK」「未経験者歓迎」「学歴・年齢不問」とものが多いので、未経験でも転職しやすいです。
人と接する仕事になるので、接客業で身につけたコミュニケーションが活かせる職業でもあります。
勤務スタイルも、週に3日や5日と希望を取りやすいのでプライベートも大切にできます。
製造業
製造業は、材料や部品を加工・組立した製品を製造し、販売するお仕事になります。
製品の分野には、自動車、鉄鋼、精密機械、食品、アパレルなどがあります。
製造業は、接客することはないので、対人ストレスのない職業に就きたい人にはオススメの職業です。
ひたすら製品を作る仕事になるので、専門的な知識や技術は必要なく、未経験でも転職しやすい職業です。
製造業の平均年収は374万円なので、接客業よりも年収が高くなります。
40代以降になると、500~600万円くらいの年収に昇給することもあるので、無理なく続けれるお仕事になります。
観光業
観光業とは、一般的な旅行代理店関連の仕事からホテル業までさまざまあります。
例えば、ツアーコンダクター、旅行会社カウンタースタッフ、空港スタッフ、観光ホテルスタッフなどです。
ホテルの仕事は、ロビーでの接客や応対をする仕事になるので、接客スキルを活かすこともできます。
ツアーコンダクターのお仕事は、デスクワークがほとんどなく、旅行先での接客対応になるので、旅行好きな人にはおすすめの仕事です。
また、オリンピックや日本カジノ法案成立に伴い、今後も需要が高まる業界でもあるので、将来性があり、長く続けられるお仕事になります。
接客業からの転職を成功させる5つのコツ
接客業から転職を成功させるには、どうすればいいのか?
ここでは、接客業からの転職を成功させるコツを5つご紹介します。
- 接客業で身につけたスキルを整理する
- 接客業からの転職理由を前向きな理由にする
- 応募する前に転職先のリサーチをする
- 将来のキャリアプランを明確にする
- 転職エージェントを利用する
一つずつ詳しく見ていきましょう。
接客業で身につけたスキルを整理する
まずは、接客スキルで身につけたスキルを書き出してみましょう。
例えば、
・コミュニケーション能力 (お客様との対話で得たスキル) ・臨機応変な対応力 (思わぬクレーム対応やトラブル対応で得たスキル) ・マルチタスク能力 (お客様と会話やレジ対応と並行して行うスキル) ・チームワーク (一緒に働くスタッフやメンバーと協力するスキル) ・事務処理能力、PCスキル (シフト作成や売上の管理、日報記入といった事務スキル) |
このように書き出していくことで、自分の強みや転職先で活かせるスキルを知ることができるので、応募書類や面接での自己アピールがしやすくなります。
特にコミュニケーションスキルは、どのビジネスシーンでも必須となるスキルなので、接客業を経験している人にとっては武器になります。
接客業からの転職理由を前向きな理由にする
面接では、転職理由を必ず聞かれます。
その理由は、応募者が入社後に活躍する人材なのかを見極めるためです。
ここで、「お客さんからのストレスで辛かった」「休日出勤やサービス残業が多かった」などの理由で答えてしまうと、マイナスイメージを与えています。
もし、転職理由がネガティブなままであれば、うまくアピールすることができませんので、次のように変換しましょう。
例)お客さんのストレスが辛かったから →接客業での激務に耐えてきたストレス耐性がある例)年収が低いから →努力や実績を正当に評価してくれる会社で働きたい例)長期的に働くビジョンが持てない →より専門的な業務に携わり、貢献したいため例)サービス残業が多すぎる →効率的に仕事をして、さらに成果を挙げたい |
このように、前向きな理由にすることで、前向きに考える人で向上心があり、成長できる見込みがある人と評価されるようになります。
応募する前に転職先のリサーチをする
転職前には転職先のリサーチが必要不可欠です。
リサーチをしないで転職をすると、想像とのギャップで、転職先の不満やストレスが溜まっていき、接客業の時と同じ悩みを抱えてしまうことになりかねません。
そのため、事前に企業の情報収集をしておくことが大切なのです。
情報収集をする際は、次の方法があります。
・ホームページを見る (平均年間給与や平均勤続年数、退職金などの確認) ・働いている人に話を聞く (転職先の内部情報の収集) ・企業のSNSやブログを読む (社長個人のブログ、人事担当者のブログ、社員のブログの確認) ・業界新聞や専門誌をチェックする (ニュースや業界全体の将来性、傾向の把握) ・イベントに参加する (転職者向けのイベントで有名企業との交流) |
入社してから後悔しないように、気になることはできる限り、リサーチをしておきましょう。
将来のキャリアプランを明確にする
キャリアプランとは、「自分がどのような仕事に就きたいのか」という目標や計画を意味します。
キャリアプランを立てずに転職をすると、仕事が合わないと感じ、転職を繰り返してしまうことになりかねません。
将来像が見えず漠然とした状態で転職しないよう、まずは10年後から逆算して、5年後、3年後、1年後という具合にイメージをしていきましょう。
そうすれば、その目標を達成するために必要なスキルやキャリアが見えてくるはずです。
転職エージェントを利用する
接客業からの転職先を探す時は、転職エージェントがオススメです。
転職エージェントがオススメな理由は次のとおりです。
- 独自の非公開求人をもらえる
- 条件の交渉もお願いできる
- 面接対策や書類の添削をしてもらえる
キャリアアドバイザーが、自分の経験や能力に合った求人紹介や面接でのアピールの仕方を教えてくれるので、強い味方になります。
接客スキルが活かせる職種を選ぼう
接客業は、人と関わる仕事なのでストレスが多く、精神的にも辛い職業です。
接客業から転職ができるのか不安になることがあると思いますが、接客スキルが活かせる職業はたくさんあるので、まずはチャレンジをしてみましょう。
ただ、行き当たりばったりな転職では、失敗してしまう可能性が高いので、注意しましょう。
キャリアプランを明確に立てて、事前に転職先のリサーチを入念に行うことが大切です。
もし、分からないことや不安なことがあればエージェントに相談すると良いでしょう。
あなたの就職活動の成功を願っています。