
ホテルマンの仕事はやりがいがある一方、想像以上に大変で離職率も高い職業です。
今回は、ホテルマンから異業種への転職は可能なのか?転職におすすめ職種とは?の疑問を解説していきます。
目次
ホテル業界には給与や待遇に悩み転職を考える人が多い
ホテルマンは、制服姿も凛々しく華やかなイメージで憧れる人も多い人気の職業です。
しかし、実際に働いてみると想像以上に過酷な労働条件や、給料の低さから離職率が高い職業とも言われています。
ホテルは年中無休の24時間体制ですので、土日祝日も出勤し夜勤もこなさなければなりません。
夜勤と長時間労働で生活スタイルが乱れ、体を壊してしまう人も多く居ます。
また土日祝日出勤と夜勤の生活で、家族や友人とコミュニケーションを取るのも難しいためストレスも貯まりやすいようです。
これだけ過酷な労働条件の割には、給与は低く労働に見合う対価を貰えないことから、ホテルマンを辞める人が多くなっています。
ホテルマンから異業種への転職は可能なのか
ホテルマンを辞めたいけど、ホテルマン以外の経験がないから異業種への転職は難しいのでは?と思う人も多いようですが、自己PRが上手くできればホテルマンから異業種への転職は可能です。
ホテルマンの経験では、異業種に転職するようなスキルがないように思えますが、ホテルマンだったことが高く評価されるスキルもあります。
ホテルマンは、接客スキル、コミュニケーションスキル、など高い評価を得られるスキルが多いですので、これらを上手くPRしホテルマンから異業種への転職を成功させましょう。
ホテルマンから異業種への転職でおすすめの職種4つ
ホテルマンから異業種への転職でおすすめの職種を紹介します。
異業種への転職を考えている方は、参考にしてください。
- おすすめの職種1:外食産業の接客
- おすすめの職種2:コールセンター
- おすすめの職種3:営業職
- おすすめの職種4:人材業界のコンサルタント
おすすめの職種1:外食産業の接客
ホテルマンとして身につけたスキルの中でも、コミュニケーションスキルは高く評価されるため接客業への転職は成功しやすいです。
外食産業での接客は、コミュニケーションスキルが重要になりますので即戦力として重宝されるでしょう。
外食産業はホテル業界と勤務形態が似ているため馴染みやすく、24時間営業でない店舗であれば夜勤がなくなりますので、ホテルマンの時より楽に感じるかもしれません。
おすすめの職種2:コールセンター
ホテルマンからの転職ではコールセンターもおすすめです。
ホテルマンは日々クレーム対応に追われ、多種多様なトラブルを冷静に対処しなければなりません。
ホテルマンとして経験したクレーム対応能力は、多くの顧客に対応するコールセンターで活かされることでしょう。
コールセンターの業種にもよりますが、ホテルマンの時よりも連休も取りやすく夜勤の無い職場も多いです。
おすすめの職種3:営業職
ホテルマンから転職する職種で一番多いのが営業職と言われています。
営業職は求人が多いこともありますが、事務職などのデスクワークよりも直接お客様とかかわる仕事の方が向いている、という理由で営業職やサービス業に転職をするホテルマンが多いようです。
また営業職に就けば、土日祝日休みで夜勤もなく規則正しい生活を送れることができる、と生活の環境改善を目的とした転職で希望する人も居ます。
営業職の募集をしている企業側も、ホテルマンの接客スキルを高く評価し即戦力として採用をする傾向があります。
おすすめの職種4:人材業界のコンサルタント
ホテルマンで身につけた接客スキルを活かす仕事で、おすすめなのが人材業界のコンサルタントです。
人材業界は、品物や商品を扱うのではなく「人」を動かすサービスです。
キャリアコンサルタントは、転職希望者と面談を行い、転職希望者の最適な就職先を紹介する仕事ですので、転職希望者が何を求めているか察知しコミュニケーションを取る必要があります。
未経験でも人材業界への転職は可能ですが、就職後は専門性を高めるために勉強が必要でしょう。
ホテルマンから異業種へ転職する4つのコツ
ホテルマンから異業種へ転職する際の4つのコツを解説していきます。
コツを掴んで異業種への転職を成功させましょう。
- コツ1:未経験を受け入れる業種・職種を選ぶ
- コツ2:経験やスキルからアピール方法を考える
- コツ3:年齢に強い転職コンサルタントを探す
- コツ4:転職後の年収が下がることも受け入れる
コツ1:未経験を受け入れる業種・職種を選ぶ
ホテルマンから異業種へ転職するには、未経験者を受け入れる業種・職種を選ぶと成功しやすいでしょう。
未経験者可能の求人に応募すれば必ず採用になるということではありませんが、求人数が多い分チャンスが増えるはずです。
未経験業種・職種の求人が多い業界は、サービス・外食業、不動産・建築、営業職、事務職などです。
特に営業職はホテルマンから転職している人の割合も多く、転職が成功しやすい職種と言えます。
しかし、未経験者可能の業種・職種でも自分に向いていない仕事では、転職しても失敗に終わってしまいますので、慎重に考えるようにしましょう。
コツ2:経験やスキルからアピール方法を考える
転職活動で重要視されるのは、転職希望者のこれまでの経験とスキルです。
中途採用者には即戦力として働いて貰いたいと考えていますので、採用後は経験とスキルを発揮することが可能か?と重視します。
応募先がコミュニケーション能力を求めているのか、クレーム対応能力を必要としているのか、などを見極めアピール方法を考えてみると良いでしょう。
コツ3:年齢に強い転職コンサルタントを探す
経験やスキルからアピール方法を考えるでも少し触れましたが、応募先が欲しい人材のスキルや経験がマッチすることは転職の成功率を高くします。
募集している企業と上手くマッチングするためにも、転職コンサルトに相談すると良いでしょう。
企業の情報や欲しい人材のニーズを探るのは個人の力では限界があります。
転職コンサルトは、転職希望者の経験・スキルなどに合った企業を紹介してくれますので、ホテルマンから異業種への転職を考えている人にはおすすめです。
また、転職はコンサルトは得意とする年齢層がありますので、自分の年齢に強い転職コンサルトを探すと良いでしょう。
コツ4:転職後の年収が下がることも受け入れる
ホテルマンから異業種へ転職し、年収が下がってしまうこともありますので注意が必要です。
転職市場には人材の需要と供給や、スキル経験などの個人価値を表す市場価値がありますが、この市場価値でホテルマンの職種は評価が低い傾向があります。
また異業種への転職は未経験での転職が多くなりますので、経験・スキルが不足している未経験者は年収のスタートラインも低い設定になるでしょう。
しかし、反対にホテルマンから異業種へ転職したことで年収がアップしたという人も居ます。
ホテルマンは、業務内容からすると年収が低い部類に入ります。
異業種へ転職することで年収が上がったいう人も少なくないようですので、転職活動では年収の優先順位をつけておきましょう。
ホテルマンの経験からアピールできる3つのポイント
ホテルマンの経験からアピールできる3つのポイントを紹介します。
自分のアピールポイントが分からない、と悩んでいる方は参考にしてください。
- ポイント1:コミュニケーション能力
- ポイント2:顧客対応能力
- ポイント3:ビジネスマナー
ポイント1:コミュニケーション能力
ホテルマンの経験からアピールできるポイントで一番大きいのは、コミュニケーション能力に長けている点でしょう。
ホテルマンは丁寧な対応が求められ、他の接客業にはない洗練された所作も必要です。
丁寧な対応、所作、お客とのコミュニケーション能力などを習得している人材は他業種・職種でも欲しい人材でもあります。
ホテルマンから異業種へ転職する際は、コミュニケーション能力を積極的にアピールすると良いでしょう。
ポイント2:顧客対応能力
ホテルマンの仕事は、様々な顧客と関わりコミュニケーション能力を発揮するだけでなく、顧客からの要望に柔軟に対応しクレームの処理もしなければなりません。
この顧客対応能力は、異業種でも重宝されるスキルですのでアピールポイントになるでしょう。
客室設備のトラブル、予約のトラブル、宿泊客のクレーム対応など、他の職種では経験出来ないホテルマンだからこそのアピールポイントです。
ポイント3:ビジネスマナー
ホテルマンで多いサービススタッフには、フロント、ドアマン、ベッドメイキングなどお客様と触れ合う職種がありますが、これらの仕事ではビジネスマナーが必要となります。
身だしなみ、所作、言葉使いなどが磨かれビジネスマナーが定着しているためアピールポイントになることでしょう。
また、ホテルマンで営業部門の部署に所属していた方は、企業や団体との交渉力も備えているためビジネスマナーはもちろん、ビジネス・マーケティングスキルもアピールポイントになります。
ホテルマンから異業種への転職成功例2例
ホテルマンから転職を考えていても、実際に転職成功した人は特別なスキルがあったのでは?と思う人も多いでしょう。
ここでは、実際にホテルマンから異業種へ転職をした方の成功例を紹介します。
- 転職成功例1:ホテルマンから不動産会社の営業職へ
- 転職成功例2:ホテルマンから人材業界のコンサルタントへ
転職成功例1:ホテルマンから不動産会社の営業職へ
私は、大学を卒業後リゾートホテルへ就職しホテルマンとして一生懸命働いていました。
ホテルマンは、人と接する仕事、サポートする仕事でしたので、自分の性格に向いていて仕事内容に特に不満は感じませんでした。
しかし30歳で結婚し子供も出来た事で、これまでの生活スタイル・ライフプランを見直すようになりました。
土日祝日も家族と過ごせず、夜勤もあると子供の顔を見るのも難しいため、子供の成長に立ち会っていない虚しさや、教育費の心配もあり転職を考えるようになったのです。
ホテルマンだけの経験しかなく転職は不安でしたが、未経験者でも求人が多い営業職に絞って転職活動を行い、2ヵ月ほどで不動産会社の営業職に就職が決まりました。
転職してからは分からないことばかりで戸惑いましたが、成約の歩合給もあり給与がアップしたことで今後のライフプランも大きく変わって転職して良かったと感じています。
お客様に「丁寧な対応が他の不動産屋さんと違う」と言われた時は、ホテルマン時代の接客マナーが活かされていると嬉しく思います。
転職成功例2:ホテルマンから人材業界のコンサルタントへ
私はホテルの高級な雰囲気、ホテルマンの制服姿に憧れて高校卒業後、都内のホテルに就職しました。
憧れのホテルウーマンになりましたが、実際に働いてみると想像以上に過酷な労働条件で、退職して行く人も多かったため直ぐにマネジメントする側になって更に忙しくなりました。
そのことで体力・精神面も疲弊し、体調を崩してしまい転職をするしかないと考えるようになったのです。
ホテル業界しか経験がなかったので不安がありましたが、未経験者で応募可能なキャリアコンサルタントの仕事に興味がわき無事就職することが出来ました。
実際に働いてみると多くの女性が活躍していて、多くのお客様を接客するホテル時代とは異なり、一人一人にじっくりと向き合う接客でしたので、こちらの方が私に向いていると感じました。
求職者の方が私の紹介した企業に転職できた時は「この仕事をしていて良かった」と達成感があり、またインセンティブ制度も原動力になっています。
ホテルマンから異業種への転職は自己PR方法をよく考えて活動する
ホテルマンは、多くのスキルが身につくためアピールポイントが豊富にあります。
ホテルマンから異業種へ転職を目指す方は、自己PR方法をよく考えて転職活動を行いましょう。