ホテル業界に転職するために知っておくべき6つのことと3つのコツ!

ホテル業界は華やかなイメージがありますが、よく知らないまま転職を決めてしまうと入社後にイメージとのギャップに苦しむことになりかねません。まずは内情を理解し、コツを押さえて転職活動をすることが大切です。

ホテル業界は華やかで人が憧れる仕事

美しい建物のなかできびきび働くホテリエ(ホテルマン・ホテルウーマン)の姿に憧れ、転職したいと考えている人も多いでしょう。

しかし、実は多くの人が憧れるホテルでの勤務は、当然ながら華やかなだけではありません。

やりがいがある一方、滞在客に心地よく過ごしてもらうために裏方として地味でハードな業務に追われることも珍しくないのです。

実際にホテルに転職してから「期待していたものとは違った」などの理由で辞めてしまうことのないように、ホテル業界について基本的なことを知っておきましょう

ホテル業界に転職する前に知っておくべき3つのこと【労働条件】

ホテリエは華やかなイメージがあるだけに、高級で優雅な仕事と思われがちです。

しかし、実際は大変なことも多いことはあまり知られていません。

ここでは、ホテル業界の労働条件がどのようなものなのかについて、以下の3点の解説をします。

  • ①都心部のホテルでも給与が低い
  • ②シフト次第で夜勤や早朝出勤がある
  • ③バックヤードの仕事に付くこともある

①都心部のホテルでも給与が低い

2019年度の『賃金構造基本統計調査の概況』によると、宿泊業・飲食サービス業は男性で32万3400円・女性は22万4200円、男女で約27万円です。(※1)

一般労働者の平均賃金は男性33万7600円・女性24万7500円、男女で約31万6200円ですので、平均よりも低いことがわかります。

また、転職エージェントの大手、マイナビエージェントが調査した業種別モデル年収平均ランキングでは、ホテルは110位中のなんと100位という結果です。(※2)

勤務先やキャリア・スキル、担当する業務内容によって変動するため一概に言えない部分もありますが、給料はそれほど期待できないと考えた方が良いでしょう。

②シフト次第で夜勤や早朝出勤がある

一般企業の多くは9時~17時や8時半から17時半などを就業時間とし、土日は休みです。

しかし、ホテルはまったく違います。

基本的に24時間365日休みなくお客様を受け入れ、さまざまな要望に対応しています。

当然、ホテルスタッフの誰かが夜間や早朝に勤務して対応しなければなりません。

そして、お盆でも正月でも関係なく出勤します。

配属された部署によっては夜勤や早朝勤務のシフトが組まれ、残業も多く長時間労働を余儀なくされるなど、厳しいケースもしばしば見受けられます。

③バックヤードの仕事に付くこともある

ホテルに勤務していると聞いてイメージする職種は、多くのケースでフロントやベルパーソン、ドアマン、コンシェルジュなどでしょう。

しかし、ホテルの業務は当然それだけではありません

レストランやバーのウェイターやウェイトレス、宴会係などの飲食関連の業務もあれば、ハウスキーピング(客室清掃・ベッドメーキングなど)などもあります。

また、一般企業のように、営業や企画、広報、総務や経理などの部署も存在します。

コンシェルジュやフロントに憧れて入社しても、経歴や人柄を考慮して総務や人事などバックヤード部門に配属される可能性もあることは覚悟しておきましょう。

ホテル業界に転職する前に知っておくべき3つのこと【採用条件】


転職を成功させるなら、業界ごとの採用傾向を知り、それに合った対策を講じると効果的です。

ここでは、ホテルの採用傾向に関して、以下の3点を解説します。

  • ①幅広い年齢を受け入れる業界である
  • ②女性も活躍できる業界である
  • ③未経験でも採用されやすい業界である

①幅広い年齢を受け入れる業界である


転職市場では、若い人ほど成功しやすく年齢が高くなるほど難しくなる傾向があります。

しかし、ホテル業界では年齢はそれほど障壁になりません。

伸びしろのある20代はもちろん、30代や40代であっても比較的求人が出ていることが多い業界です。

ホテル業は幅広い年齢層の転職希望者に間口を開いているため、年齢が高く転職は難しいと考えている人でも十分にチャンスがあります。

ただし、ホテルの仕事は長時間労働になることも多く、夜勤や早朝勤務が入ることもあるため、あまり年齢が高い場合は身体的につらい可能性もあります。

②女性も活躍できる業界である

ホテル業界は、女性も活躍できる場がたくさんあります。

一般に、男性よりも女性の方が細かいことに気づき配慮できる傾向があります。

これが、お客様が快適な時間をすごせるようおもてなしの精神で業務にあたる必要のあるホテル業によく合っているためでしょう。

官公庁の「観光分野における女性の活躍推進に向けて」を見ても、女性の就業比率が56.5%あり、全産業平均の44%と比べても高い割合であることが分かります。

③未経験でも採用されやすい業界である

ホテル業界の中途採用では、必ずしも業界経験は求められません。

他業種でも接客業や販売業など客と接する経験が豊富であれば、評価されます。

ホテル以外の業界でも、たとえば経理や広報を長年勤めてきたのであれば、バックヤードで内定を得られる可能性が高いでしょう。

マネジメント経験が豊富な40代であれば、フロントマネージャーなど管理職業務に就ける可能性もあります。

ホテル業界に転職するための3つのコツ

ホテル業界への転職を目指しているなら、以下に述べる3つのコツを押さえておきましょう

  • コツ1:現職の経験やスキルが活かせる職務に応募する
  • コツ2:キャリアプランを明確にして職務を選ぶ
  • コツ3:顧客対応の経験をアピールする

コツ1:現職の経験やスキルが活かせる職務に応募する

ホテルのおける職種はフロントやベルパーソン、ドアマンだけではありません。

ウェイターやウェイトレス、ハウスキーパーもあれば、人事や総務、経理などのバックヤード部門も存在します。

これだけ幅広くそろっているため、他業界で働いている人でも自分のスキルや経験と重なる職務もあるでしょう。

たとえば、販売や接客業を長くやってきたなら、フロントスタッフなどでその経験やスキルが活かせるはずです。

他業種に勤め、人事や総務といったバックヤード部門で長く働いてきた経験がある場合、ホテルの同じ職種に応募すれば即戦力になれるととして評価されるでしょう。

このように、自分のこれまでの経験や保有スキルを掘り下げて、ホテルでもこの職種なら活かせると思うものに応募すると内定獲得につながる可能性が高いです。

コツ2:キャリアプランを明確にして職務を選ぶ

ホテル業界に限らず、どの業界であっても転職するにあたってはキャリアプランを明確にすることが大切です。

たとえば、「メーカーの事務に1年、アパレルで販売を3年、不動産会社で営業を2年」といった経歴では、あまりにもやっていることがバラバラです。

面接でも、「この人は何がしたいのか」と思われあまり良い印象を抱かれないでしょう。

「将来はこのようになりたい」「こういった仕事をしたい」という明確な目標を設定し、それを達成するために御社の○○職を志望しているとアピールすることが大切です。

コツ3:顧客対応の経験をアピールする

ホテルといってもシティホテルもあればリゾートホテルもビジネスホテルもあり、それぞれ特徴が異なります。

しかし、どの形態のホテルで働くにしても、大切なのはお客様が素敵な時間を過ごせるように気を配ることです。

接客業を経験してきた人であれば、面接でその経験を語れば強みになります。

接客業でない人でも、顧客に対応した経験がある人は多いでしょう。

その経験をアピールするのがおすすめです。

ホテル業界は離職率が高い業界なのか

ホテル業界は外部から見ると華やかなイメージがあり、憧れる人も多いで業界す。

しかし、実際には離職率が非常に高く、厚労省の調査結果(※)でも宿泊業・飲食サービス業は26.9%と高い数値を示しています。

ちなみに、同調査においてもっとも低い数値を示したのは建設業の9.2%で、実に2倍以上も違います。

この背景にあるのは、主に以下の2つの問題点でしょう。

  • 休日が少なく連続した有給休暇も取得しづらく、深夜勤や早朝勤務があるなど長時間労働が多い過酷な労働環境である
  • 環境に見合わない賃金の安さ

離職率が高いことからホテル業界は慢性的な人手不足感に悩まされており、定着率を高めるためにさまざまな取り組みを行っています。

離職者を減らすためのホテル業界の3つの対策


ホテル業は特に離職率の高い業界です。

しかし、ホテル側も現状を手をこまねいて見ているだけではなく、労働環境を改善するためにさまざまな取り組みを行っています

転職先として選ぶなら、そのような改革を行っているホテルを選ぶのがおすすめです。

ここでは、定着率を上げるためにホテルが行っている取り組みを紹介します。

  • 対策1:連休が利用できる制度を導入する
  • 対策2:勤務日の間にインターバルを設ける
  • 対策3:福利厚生が利用できる環境にする

対策1:連休が利用できる制度を導入する


ホテルで働いていると、一般企業のように週末に連続して休むことはほぼできません。

平日であっても、冠婚葬祭を除いて2連休するのは難しいのが実情です。

しかし、このような勤務形態は社員の不満を招き、離職につながります。

そこで、従業員が連休をとれるように制度を整えているホテルもあり、実際離職率の低下に成功しているとの報告もあります

対策2:勤務日の間にインターバルを設ける

ホテル業界は、職種によっては夜勤や早朝勤務があることで長時間労働が発生しがちです。

そこで、ホテルによっては退勤したら次に出勤する時間までに適切なインターバルを設けることを規定し、従業員の疲労が回復してから次の勤務に入れるよう調整しているとこもあります。

十分に心身を休ませられることで、次に出勤したときのパフォーマンスも上がるでしょう。

対策3:福利厚生が利用できる環境にする

スポーツジムの優待割引やリゾート施設の利用など、福利厚生が充実しているホテルはたくさんあります。

とはいえ、いくら福利厚生で利用できるサービスが多くても、本来の業務が忙して活用できないケースも多いです。

そこで、マッサージ店やエステサロンが受けられるなど、日常生活のなかで気軽に試せるような内容を取り入れているホテルもでてきています。

福利厚生をパッケージプランで提供する企業と提携し、社員が非常に多くの選択肢のなかから好みのサービスを自由に選べるようにしているホテルも多いです。

ホテル業界へ転職するなら業界の実情を把握しておこう

漠然とした憧れだけで転職先を決めてしまうと、はれて内定をもらって働きはじめてから「思っていたのとは全然違う」ということになりかねません。

ホテル業界に憧れ、転職しようと考えている人は、まずはしっかりと業界研究をし実情を把握しておくことが大切です。

長時間勤務になりがちで土日やお盆、正月に休めないなど働きやすい環境ではなく、大変なことも多いですが、お客様に感謝されるやりがいのある仕事には間違いありません。

実情を知ったうえでホテル業界への転職を目指すのであれば、接客経験や顧客対応経験などホテルでの業務に活かせそうな経験・スキルをアピールすると良いでしょう。

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