
高卒者は転職が難しいのではないかといわれていますが、実際に転職難易度は高いです。
しかし高卒者でも仕事や転職で使える資格を持っているだけでも大卒者にも勝つことができます。
高卒の転職に有利な資格と取得を避けるべき資格があるので、どのような資格を取るべきなのかおすすめの資格を解説していきます。
目次
高卒で転職を有利にするには資格が必要?
高卒者は大卒者と比較された場合、どうしても同じ条件だと競り負けてしまう場合が多くなっています。
これは日本が学歴社会になっている影響があり、大学に行っている方が専門的な知識を持っているという印象になっているからです。
そのため高卒者の転職はかなり難しく、大卒者以上の人しか受けられない転職案件もあるほどです。
しかし高卒者の場合でも転職に有利な資格を持っていると転職成功率を高めることができます。
今回転職Goでは高卒者が転職する場合におすすめの資格と取得NG資格をご紹介していきます。
高卒で取れる転職におすすめの資格8選
資格名 | 難易度 | どんな資格? |
宅地建物取引士 | ★★★★★ | 不動産の売買や仲買で必要な資格 |
ITパスポート | ★★★★★ | ITに関する基礎的な知識が証明できる |
医療事務 | ★★★ | 医師や看護師のサポートとして仕事ができる |
介護職員初任者研修 | ★ | 介護職に従事できる |
MOS | ★★ | マイクロソフトのスペシャリストの証明 |
保育士 | ★★★ | 保育士になることができる |
第二種電気工事士 | ★★★ | 電気工作物の工事に関する専門的な知識と技能の証明 |
普通自動車免許 | ★ | 車の運転が可能 |
(※難易度は5段階評価で表し、★が多いほど高難易度)
まずは高卒者の転職時に有利になりやすい8つのおすすめ資格をご紹介していきます。
資格によっても難易度が異なる上に、希望する職種・業種によって取得する資格を選ぶようにするのが好ましいです。
自分が目指している職種・業種の資格がある場合やまだ職種・業種選びに迷っている人は参考にしてください。
宅地建物取引士・宅地建物取引主任者
「宅地建物取引士・宅地建物取引主任者」は言葉を並べると難しいですが、「宅建(たっけん)」という愛称で親しまれている資格です。
不動産取引を行う場合に必要な国家資格でもあり、わかりやすくいうと不動産を取り扱うスペシャリストになるための資格になります。
宅建の国家資格は仕事に勤めながら勉強をしている人も多いほどの人気国家資格です。
取り扱うものが大きいことから資格の難易度もかなり高いのですが、高卒の人でもしっかりと勉強を行うと取得することができます。
国家資格ということもあり、合格率は約15%とかなり難易度が高いのですが、持っていると周りに自慢できるうえに転職の可能性が一気に高まります。
ITパスポート
「ITパスポート」はご存じない人も多いのではないでしょうか。
ITパスポートはわかりやすくいうと情報処理技術者の資格を指します。
プログラマーやシステムエンジニアからすると初歩的な資格になりますが、持っているだけでもある程度の知識を持っていると判断してもらえるため、転職時に有利になります。
さらにIT関連の職業だけでなく、事務系の職業に就きたい場合にも役立つのでおすすめです。
医療事務
「医療事務」の資格もイメージできる人がほとんどではないでしょうか。
看護師や医師のサポートを行うことができる資格です。
資格を持っていると病院などの窓口受付ができるだけでなく、カルテ管理やレセプト作成を行うことができます。
難易度は資格の中では比較的易しく、高卒者の人でも取る人が多いです。
実際に高卒者で医療事務の資格を取り、パートから正社員に昇格したという声も挙がっています。
介護職員初任者研修
「介護職員初任者研修」は介護関連業に転職したいと考えている人にイチ推しの資格です。
この介護職員初任者研修の資格を持っていない場合は介護スタッフのサポートを行う程度しかできませんが、資格を持っていると直接介護の仕事に就くことができます。
資格の難易度は最も簡単といっても過言ではなく、研修システムがあるので、車いすの押し方やベッドメイキング、必要最低限の知識を学びます。
高卒者でも比較的に取りやすいため、人の役に立つような仕事に転職したいと考えている人におすすめです。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」は近年特に注目を集めている資格です。
近年では事務系職種に転職したいと考えている高卒者におすすめで、高卒者でも勉強を行うことで資格を取ることができます。
多くの企業がマイクロソフトを事務・経理に利用しているため、持っているだけでも有力な人材として判断してもらうことが可能です。
「Excel」や「Word」「PowerPoint」を使いこなせる資格なので、仕事以外でも役立ちます。
保育士
「保育士資格」も多くの人がイメージできやすいように、保育士になることができる資格です。
保育士になるためのスクールなどもあるため、難易度は比較的易しいですが、国家資格でもあるため勉強しないと難しいです。
高卒者でも取ることができる上に、需要が高い仕事でもあるため職を失うという心配がない点が大きな利点といえます。
第二種電気工事士
「第二種電気工事士」は高卒者でも持っている人が多く、電気工事関連の作業が可能な資格です。
電気工事の作業に携わることができる一般的な知識や技能を持っている証でもあり、これから電池関係の仕事に転職したいと考えている人におすすめです。
第二種電気工事士は4択問題のマークシート形式なので、高卒者からしてもそこまで難易度が高いと感じることはありません。
普通自動車免許
普通自動車免許も高卒者におすすめの資格で、近年では転職に必要な資格として名前が挙がることが多いです。
特に地方住みの人や地方に転職を考えている人におすすめで、高卒の人でも簡単に資格を取ることができます。
転職時以外にも役立つので、高卒者の人以外でもぜひ取っておくのがおすすめな資格です。
「転職のため」なら高卒の人へおすすめしない資格4選
資格名 | 難易度 | どんな資格? |
ファイナンシャルプランナー | ★★★ | 将来のライフプランニングに即した資金計画やアドバイス |
秘書検定 | ★★★ | 会社役員や経営者秘書になれる知識の証明資格 |
簿記検定 | ★ | 経理に関する資格 |
行政書士 | ★★★★ | 契約書の作成や法的書類作成に関する国家資格 |
(※難易度は5段階評価で表し、★が多いほど高難易度)
次は転職のためなら高卒者にはおすすめしない資格を4つご紹介します。
高卒者の人も資格を取るための勉強できる時間は限られているため、転職だけを目的にしている場合は資格の取捨選択を行う必要があります。
資格はたくさんあることから迷ってしまいがちですが、高卒者が避けるべき資格をご紹介しますので参考にしてください。
ファイナンシャルプランナー
「ファイナンシャルプランナー」は資格の中でも多くの人が一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ファイナンシャルプランナーは資産や収支や家族構成などを聞き、将来設計・ライフプランニングのアドバイスを行える資格です。
なぜファイナンシャルプランナーが取得しなくてもいいのかというと、実際にファイナンシャルプランナーがなくても仕事が十分できるからです。
主に保険などの営業職の人が取る資格ですが、保険の営業の人でも持っている人は数少ないです。
この点からもわかるように、資格を持っていることに越したことはありませんが、そこまで転職時に有利に働かないので高卒者は避けるのをおすすめします。
秘書検定
「秘書検定」も高卒者の転職時にはあまり役立ちません。
秘書検定もイメージができやすいように、会社役員や経営者のサポートができる知識や技能を持つ証ですが、実際に秘書を求人募集していることは少ないです。
高卒者を秘書に雇おうと考える経営者はやはりほとんどいないので、現実的に考えると転職時には必要ない資格になります。
簿記検定
「簿記検定」も転職目的であれば極力避けるようにしましょう。
簿記検定は資格の中では難易度が低く、取りやすい資格です。
しかし簿記であれば高卒者でも持っている人が多い上に、大卒者や大手企業で持っている人がたくさんいます。
そこまで珍しい資格でない上にあまり役立つシーンがないためアピールポイントとして弱く、事務・経理の仕事に就きたいと考えている人以外は役に立ちづらいです。
行政書士
「行政書士」は国家資格で持っている人はすごいと感じられやすいです。
法律に関する書類作成や契約作成が可能な専門的な知識を有する資格になります。
高卒者でも取ることはできますが、難易度が高い上に行政書士が必要な求人募集は秘書と同様にほとんど出ていません。
現実的にも高卒者の転職とは無縁に近いため、よっぽどのことがない限り避けるのがおすすめです。
高卒での転職に役立つ資格を取る2つの方法
- 自己管理ができる人には通信教育や独学での資格取得がおすすめ
- 独学が難しいなら資格専門学校に通う方法も
次は高卒者が転職に役立つ資格を取る方法についてご紹介します。
転職に役立つ資格を取る方法では主に「独学」や「スクール」の2つが挙げられます。
それぞれの方法について詳しく解説していきますので、資格を取ることを検討している人は参考にしてください。
自己管理ができる人には通信教育や独学での資格取得がおすすめ
高卒者の中でも自分のペースで勉強をしたいという人や、自己管理で勉強ができるという人は「通信教育」や「独学」がおすすめです。
ユーキャンなどの通信講座はかなり便利である上に、近年では本屋などでも専門書の販売が行われているため独学も行いやすいです。
時間配分をしっかりと行うことが継続のカギなので、自己管理をしっかりと行って資格を取っていくようにしましょう。
希望している資格の情報などをしっかりとリサーチするのも必須です。
独学が難しいなら資格専門学校に通う方法も
独学が難しいという人やなかなか継続ができないという人は「資格専門学校」に通うのがおすすめです。
スクールは期間が短いものも多い上に、プロの人が丁寧に指導してくれるため、独学と比べて参考になる場合も多いです。
資格は取りたいものの、自分一人では勉強ができないという人やどこを重点的に勉強したらいいかわからないという人におすすめします。
高卒で転職希望の人へ【資格取得時の注意点】
次は資格を取得しようと考えている人に気を付けていただきたい注意点を2つ挙げます。
高卒者の人は注意点も把握した上で資格を取るようにしてください。
資格があっても必ず転職に成功するとは限らない
現在ではさまざまな資格が存在し、資格を持っているだけでも転職が有利に運ばれることも多いです。
しかし資格を持っているから必ずしも転職が成功するというわけではありません。
資格を持っていたとしても転職に意欲がないような人などはやはり採用されにくいです。
資格は自分の中のステータスとして持つことができますが、積極的に転職意欲をアピールすることが大切です。
資格取得までには時間や費用がかかる
高卒者だけに限った話ではありませんが、資格を取得する場合はどうしても時間や期間が必要になります。
そのため今すぐ転職をしたいと考えている人にはやや不向きではあります。
資格を取ることで転職ができやすくなりますが、期間や時間が必要になるため、ある程度期間に余裕をもって転職活動を行うのが好ましいです。
資格は高卒で転職するための武器のひとつ
資格を取ったから必ずしも転職が成功するというわけではありませんが、高卒者の転職時に資格は武器になります。
転職意欲があることと一緒にしっかりとアピールできると企業側も有力な人材と判断をしてくれやすいです。
高卒者で転職を考えている人は資格を取るのも考えてみてください。