
今の仕事から転職をしようとしたときに、保険会社を検討する人もいることでしょう。
保険会社の一般的なイメージは「飛び込み営業が大変そう」や「ノルマが厳しそう」などがあって、転職で保険会社を選ぶのは危険かもという声もありますが、実際はどうなのでしょうか。
今回は、メリットやデメリットにも触れながら保険会社への転職に関して深掘りして解説していきたいと思います。
目次
保険会社への転職について知りたい
保険会社の転職を考えている人は、まず保険会社の具体的な仕事内容や報酬体系などについて事前にしっかりとリサーチするようにしましょう。
「営業に自信があるから」や「自分には保険に関する知識があるから」という安易な自己分析だけで保険会社に応募するのは危険です。
今回は、保険会社への転職を知りたいという方向けに解説していきます。
保険会社に転職したらどんな仕事・報酬体系になるのか
保険会社に転職する場合、具体的な仕事内容や報酬体系といった特徴を知っておきましょう。
一般的に、保険会社は以下のような特徴があります。
- 保険の契約を取る営業
- 報酬体系は基本給+出来高制が一般的
- 個人事業主という雇用形態になるのが一般的
これらに関して、順に解説していきます。
保険の契約を取る営業
保険会社は一般的に営業職がメインで、生命保険や損害保険などを個人や法人に対して営業を行い、契約を取ることが仕事内容です。
家庭などの個人へは、訪問などを行って顧客の家族構成や収入などをヒアリングし、具体的なライフプランの提案を行い契約を取ることが中心で、企業や団体などの法人へは、保険・年金の団体向け保険商品を提案することが中心です。
また、営業では資産運用や社会保険といった専門知識が必要となります。
報酬体系は基本給+出来高制が一般的
保険会社の給与体系は基本給+出来高制が一般的で、いわゆるインセンティブ制度を設けています。
つまり、ノルマ以上に契約を取って良い成績を残すことができればその分だけ給与が上がるため、自分の頑張りがしっかりと給与となって表れるという特徴があります。
逆に言えば、契約を取れない状況が続くと基本給どまりで、ずっと業績が振るわない場合は減額の可能性もあるということです。
会社によってはノルマが課せられているところも多いので、保険会社での給与の増減は、個人の能力に大きく左右されるということになるでしょう。
個人事業主という雇用形態になるのが一般的
保険会社は、一般的に会社との委託契約によって給与が支払いされるために自営業をしているのと同義であり、「個人事業主」という雇用形態となります。
サラリーマンの雇用形態の多くは、会社と雇用契約を結んでから給与が支払われるため所得税や住民税などはあらかじめ天引きされますが、保険会社で働く人は個人事業主であるために税金などに関しても自分自身で納税する必要が出てくるのです。
そのため、確定申告なども自分でしなければいけないので、保険会社への転職を考える方は、その点も留意しておいたほうが良いでしょう。
保険会社へ転職した6つの評判
実際に、保険会社への転職を果たした方たちの評判はどのようなものがあるかを見ていきましょう。
具体的には下記の評判が挙げられます。
- 好成績なら収入アップになる
- 自腹・持ち出しが多い
- 保険についての知識がキャリアにつながった
- 働き方が自由でやりがいもある
- 成績の為の仕事で不満
- 福利厚生が充実している
これらのことを踏まえて、自身が保険会社へ転職したときに、本当に将来のキャリアプランとつながっているのかなどを検討しましょう。
好成績なら収入アップになる
保険会社のほとんどがノルマ制で、基本給+出来高制であるために、好成績であれば収入がアップしてそのまま自分の収入になります。
保険会社で転職して好成績を残した人の多くは、2年目で収入アップを実感しているようです。
そのように保険会社は数字によって評価されるため、完全な成果主義であると言えるでしょう。
一方で「与えられた仕事をこなして、安定した収入があれば良い」というハングリー精神のない方にとっては、厳しい業界であると言えます。
自腹・持ち出しが多い
保険会社へ転職した人の中で、費用の自腹・持ち出しが多いという評判があります。
顧客との関係が何よりも大切な保険会社では、営業に必要な交通費や贈り物、車などのガソリン代などの費用は全て自腹で行うというのが一般的になってしまっています。
中には社内で使っているパソコンも自腹を切ってやっているという人もいるようです。
ある意味、ノルマを達成するためにはいずれも必要経費なので、多少は目をつぶらなければいけない出費とも言えるでしょう。
保険についての知識がキャリアにつながった
保険会社で働く以上、やはり保険についての知識はどんどん身についていくため、その知識がキャリアにつながります。
転職を通じてキャリアップを目指していきたいという方であれば、保険会社はやりがいのある仕事と言えるでしょう。
また、転職する前は保険に関して知識の少なかった人でも、働いているうちに学ぶことが多く自然と知識が身についていったという評判もあるため、保険会社は未経験でもチャンスのある業界です。
一つのことをコツコツ行っていくというよりも、柔軟に動き回って何事も勉強して吸収していくという姿勢が、保険会社で活躍する人には何よりも求められています。
働き方が自由でやりがいもある
保険会社で転職した人の多くが、自由に働けるのでやりがいがある仕事だと感じています。
保険会社では契約を取って売上を取るというのが最優先であるため、そこさえ達成できるようにしていれば勤務中の時間を自由に使える、個人の裁量に一任されるというのは大きな魅力でしょう。
日中自由に動き回れるので、スケジュール管理をしっかりと行って時間を上手に使うことができる人は保険会社でも活躍できます。
成績の為の仕事で不満
保険会社は成績優先であるがゆえに、場合によっては顧客の望まないような不必要に高い保険を勧めたりしなければいけない場面もあり、不満があるという評判があります。
また、契約を取らなければいけないというプレッシャーで、顧客へのしつこい営業をしてしまって嫌われてしまうことがあって辛いという人もいます。
中には顧客のことよりも営業成績を優先させるような企業体質のある保険会社もあるので、そのような保険会社に転職してしまった人は居心地の悪さを感じて、仕事がやりづらいくなってしまっているというケースもあるようです。
福利厚生が充実している
保険会社に転職した人の中で、福利厚生が充実しているという評判も多くあります。
現在、特に女性の働き方に関して、福利厚生を整える動きが保険業界にあるため出産や育児等に関する休暇やケアがあって働きやすいと感じる人もいるようです。
保険会社への転職を考えている人は、企業ごとにどのような福利厚生が設けられているかなどを確認するようにしましょう。
保険会社への転職の4つのメリット
保険会社で働く上でのメリットは、以下のような点が挙げられるでしょう。
- 努力次第で収入アップに
- 役に立つ勉強ができる・成長できる
- 女性が働きやすい
- 拘束が少なく自由度が高い
次に、保険会社に転職するメリットを4つ解説していきます。
努力次第で収入アップに
保険会社は、個人の裁量によるものが大きく、頑張って結果を出した分が収入アップにつながるというメリットがあります。
現職で、「自分は頑張っているのに正当に評価してくれない」「結果を出しているのに年功序列制度によってなかなか収入が上がらない」と不満を持って仕事を続けている人にとっては保険会社への転職はおすすめできるでしょう。
役に立つ勉強ができる・成長できる
保険会社に転職すると、現場を通じて保険に加えて税務関係や資産運用などの専門知識も身に着くというメリットがあり、成長をすることができます。
また、数字や時間の管理や処理能力も身に着くために、自分自身のスキルアップにつながりやすいという利点も存在します。
保険や税務、資産運用というものは、保険会社に限らずどの企業でも必要となる知識ですので、もしまた転職をしたいとなったときでも有利ですし同一業種内であればより選択肢の幅が広がると言えるでしょう。
女性が働きやすい
保険会社の特徴の一つに、女性への福利厚生が整っているというものがあり、女性が働きやすい環境であるというメリットがあります。
実際に保険会社では女性が働きやすいように出産や育児等に配慮した福利厚生が充実していることがほとんどです。
女性が活躍できる業界であり、営業として頑張りたいと思っている女性の方にとって、保険会社は働きやすい業界だと言えます。
拘束が少なく自由度が高い
保険会社で働く上で大きなメリットの一つに、拘束時間が少ないために自由度が高いという点が挙げられます。
保険会社は仕事の時間を自由に使いやすいという利点があるため、顧客とのアポイントメントとの調整を上手にすれば夕方以降に仕事をしたり振休をとったりが可能です。
時間の使い方が上手な人にとっては、保険会社に向いていると言えるでしょう。
保険会社への転職の3つのデメリット
保険会社で働く上でのデメリットは、以下のような点が挙げられるでしょう。
- 成績が悪いと収入が低い
- 自腹・持ち出しが多い
- 自己管理が難しい
次に、保険会社に転職するメリットを3つ解説していきます。
成績が悪いと収入が低い
保険会社はノルマ制であって徹底した成果主義であるため、良い成績を残すことができなければ収入が低いままであるというデメリットがあります。
ノルマは月に何件、3カ月で合わせて何件契約を取ってくるというような設定がされていることがほとんどです。
基本的に、成績が悪くても基本給より下がることはないと考えても良いですが、毎月の成績が不振のままであれば減給されてしまう可能性もあります。
努力はしていたって契約が取れない、結果が数字になって表れないということだってあり得ますので、日々工夫や改善を行っていけない人にとって保険会社は厳しい業界と言えるかもしれません。
自腹・持ち出しが多い
保険会社で働く人の多くは、個人事業主という雇用形態のために交通費やガソリン代、顧客へのお菓子代などは基本的に自腹であるという点はデメリットとして挙げられるでしょう。
営業が振るわない人にとっては仕事をするためにお金を払っているような感覚にさえ陥ることだってあり得ます。
保険会社で働くときは、できるだけコストを抑えて営業を行うというやりくりも必要になってきます。
自己管理が難しい
保険会社は、顧客情報や契約書など重要書類を個人で管理することがほとんどであるために、他の業界に比べてより慎重な管理が求められるという大変さがあります。
顧客に間違って契約書を渡してしまう、個人情報を紛失してしまうなどちょっとした油断で取り返しのつかない事態になってしまうことも考えられますので、保険会社で働く上で自己管理能力は必須とも言えるでしょう。
また、保険会社は働き方が自由である以上、自分で全て段取りを組んで進めていかなければいけないという点でも自己管理能力が問われます。
保険会社への転職のメリット・デメリットをしっかり把握しよう
今回は、メリットやデメリットにも触れながら保険会社への転職に関して解説していきました。
保険会社への転職は、キャリアップや収入アップが見込めるという魅力がある反面、成果主義のために個人の能力に大きく左右されるというシビアな部分もあります。
保険会社への転職を考えている人は、しっかりと自分のキャリアを棚卸して、本当に保険会社への転職が自分にとって向いているのか否かを精査するようにしましょう。
今回ご紹介した保険会社のメリット・デメリットをしっかりと把握して、保険会社へ転職を考えている人への転職活動の参考になれば幸いです。