
企業の役員など、忙しいトップたちを支える秘書という仕事。
あらゆるサポートをソツなくこなす姿には、憧れを抱く人も多いです。
秘書になりたくて転職活動をしようと考えたとき、未経験で秘書になることができるのか気になりますよね。
そもそも、秘書になるにはどうすればいいのかもあまり知られていません。
この記事では、未経験での秘書への転職が可能かどうかや、秘書になるためのポイントを解説しています。
転職して秘書を目指したいなら目を通して損はありませんよ。
目次
転職で秘書は未経験だと難しい?
結論から言うと、未経験で秘書への転職を成功させるのは至難の業です。
その理由はこちらの2つ。
- 秘書の求人は他の職種と比べると少ない
- 秘書は社内事情への精通や人柄も重視される
それぞれ詳しく見ていきましょう。
秘書の求人は他の職種と比べると少ない
まず、転職市場における秘書の求人情報というのは、他の職種に比べて少ない傾向にあります。
数が少ないので、たとえ未経験可の求人だったとしても、秘書のキャリアがある転職希望者も応募してくるのは確実です。
そうなると、やはり経験のある人に軍配が上がりやすく、未経験で秘書として採用されるのは難しいと言わざるを得ません。
また、秘書の求人を出す場合、企業はあまり大っぴらに募集をしません。
秘書業務はサポートする相手との信頼関係が大切になるので、企業はスキルや人柄により信頼のおける人を採用したいと考えるからです。
つまり、必然的に転職エージェントの非公開求人や一部の関係者だけで人材を探すなどの手法が取られるため、秘書の求人自体に巡り会えるチャンスがあまりありません。
これも、未経験での秘書への転職が難しい理由の1つです。
秘書は必要なスキルとともに人柄も重視される
秘書という仕事をするには、多くのスキルを複合的に有している必要があります。
事務処理能力やPCスキルなどはもちろん、情報の取捨選択能力、対人マナー、コミュニケーション能力など、様々な能力の有無が問われるのです。
さらに、サポートする対象の人と上手く信頼関係を築くことができる人柄かということも大切になってきます。
なぜなら、合わない人の秘書になってしまうと、いくら優秀でもその能力を発揮することが難しいから。
様々な面から能力や人柄を判断する必要があるので、秘書は自社の総務や人事などの管理部門から抜擢されることが多いのです。
未経験の転職希望者が、秘書の職を得るのが難しい理由はここにもあります。
転職で秘書になる際の志望動機の書き方
転職活動において、秘書の求人に応募する際の志望動機の書き方は大変重要です。
ここでは、志望動機のポイントと例文を紹介していきます。
書類選考で落とされないためにも、書き方のポイントをしっかり押さえておきましょう。
秘書の志望動機のポイント
秘書という仕事は、どうしても華やかなイメージが先行しがち。
なので、業務内容や求められる能力を正しく理解しているかということが、まずは大切になってきます。
その上で、秘書に必要な能力を自分が持っていることをアピールすることで、書類選考で一歩リードできるのです。
さらに、秘書の仕事に適正があると考えられる自分の性質を、具体的なエピソードでアピールしましょう。
自己分析を行う中で、自分のどのような傾向が秘書という仕事に活かせるのか、しっかりと掴んでおく必要があります。
このようなポイントを押さえて志望動機を書けば、書類選考を通過する可能性はぐっと高まるでしょう。
例文
私が秘書を志望したのは、自分のスキルが最大限に発揮できると考えたからです。
私がこれまで営業職で培ってきたコミュニケーション能力や折衝能力、スケジュール管理能力などは、秘書として社内外の方々との円滑なコミュニケーションに活かせるのではないかと考えています。
また、学生時代に野球部のマネージャーとして活動する中で、活躍する人をサポートすることに深い喜びを感じる自分に気付きました。
秘書として貴社のビジネスを支え、貴社の発展に貢献していきたいと考えています。
秘書の仕事内容・年収
各業界のトップを支える秘書たちは、華やかなイメージがありますが、派手な仕事ばかりしているわけではありません。
ここでは、具体的な秘書の仕事内容について解説していきます。
また、転職して秘書になろうと思うときに気になる、秘書の年収相場についても解説しています。
より具体的に秘書の仕事をイメージできるように、秘書の仕事と年収について知っておきましょう。
秘書の具体的な仕事内容
秘書の仕事は、サポートする対象のトップのスケジュール管理、連絡窓口、資料や文書の作成と保管、交通手段や宿泊先の手配など多岐に渡ります。
スケジュール管理においては、忙しいトップの時間を有効に使えるように、効率が良く無理のないスケジューリングが求められます。
また、1日のスケジュールをきちんと把握し、予定が押した場合などイレギュラーに対応するのも秘書の重要な役割です。
トップに対する来客、電話、メール、郵便物、挨拶状などに窓口として対応するのも秘書の仕事の1つ。
内容に応じて取り次ぐタイミングや対応方法を判断したり、必要なものを先に手配しておくなど、気が利くかどうかも大切になってきます。
さらに、会議資料や書類などの作成代行や、出席したイベントや会議の配布資料をファイリングするなどして適切に保管しておくことや、出張などの場合の新幹線や飛行機のチケット手配、宿泊先手配も秘書の仕事です。
そして、業界動向や取引先など関係企業の情報をキャッチしておくことも秘書として仕事をするのに必要。
担当するトップにビジネス的な意見を求められた場合に、的確な応答ができるようにしなければならないからです。
また、企業同士の円滑な関係性の維持を目的に、取引先企業役員の親族の訃報に弔電を送る、新店舗の開店祝いに花を贈るなど、挨拶関連品を手配するためにも関係企業の情報を得ておくのは重要になります。
まだまだ秘書の仕事は細かく分けるとたくさんありますが、どれも担当するトップがスムーズに仕事ができるようにサポートするために必要なことなのです。
秘書の年収
秘書の年収は、200~500万円が平均と言われています。
華やかそうなイメージですが、想像より少ないような印象を受けるでしょう。
実は、秘書の年収の差はキャリアよりも所属している企業の規模によるものが大きいのです。
大手企業の役員秘書や国会議員の秘書などであれば、平均よりも高い年収を得ている場合もあります。
中には、年収1,000万円超という秘書も。
規模の大きい企業や外資系の大企業などの秘書を目指せば、高年収の秘書となることもできるのです。
転職で秘書になる際の大事なポイント
転職して秘書になろうとするとき、知っておくべきポイントがあります。
それは、こちらの5つ。
- 秘書になる方法を知る
- 秘書という仕事だけにこだわらない
- 資格や検定は必須条件ではないと心得る
- 志望動機で自分を上手くアピールする
- 転職サービスを活用する
どれも秘書への転職を成功させるには重要なことです。
ここから各ポイントについて解説していきます。
ポイント①秘書になる方法を知る
秘書として仕事に就いている人が、どういうルートで秘書になったのか知っていることは、秘書に転職しようとする時に非常に強みになります。
というのも、最初から秘書として採用される場合はとても稀で、特に未経験だとほぼ無いという現実があるからです。
秘書たちがどうやってその職を得たのかというと、大多数が社内の別部門での仕事ぶりを買われて秘書に登用されているのが実情。
これを知っていれば、あまり無い秘書の求人を待たなくても、秘書になるための転職活動を進めることができます。
ポイント②秘書という仕事だけにこだわらない
特に企業で秘書になるには、その企業の内部の事情や文化にも精通している必要があります。
つまり、外部からの採用で即秘書になるというのは稀なのです。
秘書を目指しつつ、まずは企業の中に入り込むために、総務や人事などの事務職も視野に入れて転職活動をすることが大切。
採用された職種で仕事ぶりや人柄が評価されれば、将来的に秘書に抜擢されることもあるのです。
事務職は秘書の仕事に近い感じがしますが、営業職から秘書へ登用されるという場合もあるので、狙っている企業があるなら、職種は色々と検討の余地がありますよ。
ポイント③資格や検定は必須条件ではないと心得る
秘書検定やマナー関連の検定、PCスキルなどの資格は、もちろんあるに越したことはありません。
しかし、資格がなければ秘書になれないのかというと、そうでもないのです。
まず、秘書として重要な人柄や能力が備わっているかどうかが重視され、資格の有無は評価対象としては次点となります。
実際、秘書の仕事をしている人で、検定や資格は秘書になった後で取得したという人も少なくありません。
資格や検定を取得してから転職活動をしようという考え方では、良い求人を逃してしまうかもしれないのです。
資格や検定の勉強は大変有意義ではありますが、秘書になるには必須ではないと心にとめておきましょう。
ポイント④志望動機で自分を上手くアピールする
秘書の求人に応募し採用されるためには、志望動機でのアピールが大切です。
ここで秘書の仕事への理解度と自分と秘書の仕事がマッチしていることを効果的にアピールできれば、秘書になれる可能性はかなり高まるでしょう。
ポイント⑤転職サービスを活用する
秘書の求人はとても珍しいので、転職サービスを利用して求人が出たらすぐに教えてもらえるようにするのも秘書になるために必要なことです。
転職サービスのキャリアアドバイザーは、秘書の求人に向けた書類の添削や面接指導をしてくれるので、転職サービスを利用することでより採用の可能性が高くなります。
また、秘書の求人を受ける以外の方法として、別部署から秘書に異動するルートがありますが、どういったルートがあるかは企業によって様々。
事務職からでないと秘書にはなれない会社もあれば、営業職から抜擢される会社もあります。
このような情報は、転職サービスのキャリアアドバイザーが持っている場合も。
転職サービスを活用して、秘書になるルートの情報を上手に入手しましょう。
転職で秘書になる際に活用できるおすすめ転職サービス
秘書への転職を志望するとき、おすすめの転職サービスがあります。
厳選のおすすめ転職サービス3つを比較してみてみましょう。
会社名 | リクルートエージェント | doda | リブズキャリア |
求人の質 | ★★★★☆ (4.0) |
★★★★☆ (4.0) |
★★★★☆ (4.0) |
求人の量 | ★★★★☆ (4.8) |
★★★★☆ (4.0) |
★★★☆☆ (3.0) |
サポート力 | ★★★★☆ (4.5) |
★★★★☆ (4.0) |
★★★☆☆ (3.0) |
提案力 | ★★★★☆ (4.5) |
★★★★☆ (4.0) |
★★★☆☆ (3.0) |
得意分野 | なし | あり | あり |
転職サービス①リクルートエージェント
業界NO.1の転職成功実績を誇るのが、リクルートエージェント。
キャリアアドバイザーの質の高さと、リクルートの持つブランド力が強みです。
秘書の転職に関しても、書類や面接対策には豊富な実績に基づく的確なアドバイスをくれるので、リクルートエージェントを利用すれば、採用になる可能性はぐっと上がるでしょう。
また、リクルートエージェントは数多の企業との太いパイプを有しているので、非公開の秘書の求人情報も手に入りやすいと言えます。
求人の質 | 良い |
求人の量 | 約20万件 |
サポート力 | 利用者満足度97% 転職成功実績No.1 |
提案力 | 年収査定が受けられる |
得意分野 | 幅広く対応可能 |
転職サービス②doda
dodaは、求人数が業界最大規模の転職サービス。
転職エージェントを利用しなくても、転職情報サイトとして求人情報を見ることができるのが特徴です。
公開求人ももちろんですが、非公開求人の多さがdodaの魅力。
特に秘書の求人は、その職種の特徴から非公開の情報とする企業が多いです。
非公開求人にアクセスできる手段としてdodaに登録しておけば、中々お目にかかれない秘書の求人情報に巡り会える可能性が上がりますよ。
求人の質 | 良い |
求人の量 | 約7万件 |
サポート力 | プロによるサポート |
提案力 | 年収交渉可能 |
得意分野 | 外資・ベンチャーなど |
転職サービス③リブズキャリア
キャリア女性に特化した転職サービスが、リブズキャリア。
年収400万円以上の所得がある女性なら、転職にはリブズキャリアを利用するのが効果的です。
秘書の年収の相場はあまり高くありませんが、リブズキャリアなら高めの年収での秘書の仕事も狙える可能性があります。
秘書は女性比率の高い職種なので、女性に特化している転職サービスで採用選考の対策をすることは、有意義だと言えるのです。
求人の質 | 普通 |
求人の量 | 約3,000件 |
サポート力 | 多彩なコンサルタントからの多面的なサポートが可能 |
提案力 | ライフワークバランスに寄り添った提案が可能 |
得意分野 | 女性ハイキャリア |
転職で秘書を目指すのは難しい!転職サービスを上手く活用しよう
未経験からの秘書への転職は、かなりの狭き門をくぐり抜ける必要があります。
秘書の求人は公開されていることが少ないので、自力での転職だと求人に出会うことすら難しく、未経験から秘書になるのは絶望的。
しかし、転職サービスを上手く使えば、打開策は見つかるかもしれません。
転職サービスなら、非公開求人には秘書の求人もゼロではなく、未経験から秘書を目指す方法を転職のプロに相談することもできます。
ノウハウを知って戦略的に転職活動に臨めば、未経験から憧れの秘書の仕事に就くことも、決して夢ではないのです。