
40代は転職したくなる人が多い年代だと知っていますか?
実は、40代になると現在の会社での自分の未来が、ある程度見えてしまって、もう少し別の可能性を探したくなる時期です。
しかし、40代で転職した人の多くが、転職後に後悔してしまっているという現実もあります。
転職した40代たちは、一体何に後悔しているのか?
ここでは、40代転職者の後悔した事例と、後悔しないための転職活動のポイントを解説します。
目次
40代での転職を後悔する事例4つ
40代の転職は、そのほとんどが後悔することになると言われています。
ある調査では、40代の転職者の80%以上が転職したことに何らかの後悔をしているという結果になりました。
後悔している事例として多かったのがこちらの4つ。
- 転職前と比較して年収が激減し後悔
- 人間関係が悪く後悔
- 記憶力が悪く仕事を覚えられず後悔
- 年下上司に怒られてプライドが許さず後悔
それぞれどんな後悔なのでしょうか。
転職前と比較して年収が激減し後悔
日本はまだまだ年功序列型賃金の会社が多いので、1つの会社に長く在籍すればするほど年収は上がります。
40代なら、新卒から会社にいれば20年ほどの勤続年数になります。
20年分のいわば在籍手当が、転職すれば0になるわけです。
たとえ今までの仕事と給与水準が変わらないところに転職できたとしても、貰えるお給料は少なくなってしまいます。
年収が減るのは承知の上で転職したとしても、実際の給与額を見るとがっかりしてしまうというパターンも。
40代の転職者の多くが、転職後の年収に後悔してしまうのです。
人間関係が悪く後悔
40代の転職で後悔する事例の1つに、転職先の職場の雰囲気が悪かったというものがあります。
せっかく希望通りの条件の会社に転職できても、強固な派閥争いやモラハラ、パワハラなどがある場合があります。
良いところに転職できたと思っていたのに、人間関係が最悪だったら、その落胆は激しいものになります。
入ってからわかった人間関係の悪さで、転職したことを後悔してしまう40代も多いのです。
記憶力が悪く仕事を覚えられず後悔
40代の転職で後悔しがちなことに、仕事が覚えられないというものもあります。
これまで20数年間やってきた前職では、若い頃に覚えたことを活用して仕事ができましたが、転職先では多かれ少なかれ新しく仕事を覚えなければなりません。
気持ちは20代や30代の頃のようにフレッシュだったとしても、40代は記憶力が落ちて仕事が中々覚えられないというのが実際のところです。
仕事の覚えが悪ければ、転職先の職場でも肩身の狭い思いをし、転職したことを後悔してしまいます。
年下上司に怒られてプライドが許さず後悔
40代で転職すると、年齢を重ねていても1からのスタートとなることが多いです。
転職先で上司になる人の年齢が、自分よりかなり若いこともあります。
転職前の職場では指導していたような年の若者から叱責でも受けようものなら、プライドが許さないという40代も多くいるのです。
社会人経験は自分の方が上だからと、プライドを保つために上司に対抗して、余計に関係が悪くなってしまったりもします。
40代の転職は、プライドの高さから後悔することもあるのです。
40代の転職を後悔しないための事前準備3つ
40代が転職する場合、事前に準備をしっかり行う必要があります。
一般的な転職活動で行う転職の軸決めや自己分析ももちろんですが、40代が後悔しない転職をするためには、やっておかなければならない3つの事前準備があるのです。
- どうしても譲れない条件を一つ決めておく
- 希望業種について調べたり資格を取得する
- 在職中に転職活動を行う
ここから、それぞれについて詳しく説明していきます。
どうしても譲れない条件を一つ決めておく
転職するにあたって、転職先に希望する条件は色々とあるでしょう。
しかし、40代の転職は、求人の数自体が若い世代と比べてかなり少なくなってきます。
あれこれと条件をつけて転職先の選択肢を狭めていては、転職先が決まる可能性すら低くなってしまいます。
とはいえ、条件は何もないとしてしまうと、それもまた転職後の後悔につながりかねません。
40代の転職は、これは絶対譲れないという条件を1つ決めておくことで、選択肢を狭めずに納得のいく転職先を探すことができるのです。
希望業種について調べたり資格を取得する
40代の転職で現在の仕事と違う業種を希望する場合、希望業種のことをしっかりと調べておく必要があります。
その業種で20数年やってきた40代たちと肩を並べようというのに、業種の知識が20代レベルだったら、採用してくれる企業がないのは明らかです。
現在の業界動向やその業種の慣習などを、可能な限り調べることで、より業種への理解も深まり、面接でも自信を持って受け答えできるようになります。
また、関係する資格は積極的に取っておいて損はありません。
希望業種への本気度を客観的に測ることができるため、書類選考で目を引くことができます。
在職中に転職活動を行う
40代の転職は、じっくり準備を行っていく必要があります。
また、求人数が少ないので、長期化してしまう傾向にもあります。
もし仕事を辞めてしまってから転職活動をスタートさせて、思うように進まなかったら、生活費の心配をしながら転職活動をする必要が出てくるでしょう。
そうなると、焦って希望とはかけ離れた会社に転職してしまったり、譲れない条件すら妥協してしまったりして、転職したことを後悔してしまいます。
在職中に転職活動を行うことは、時間や体力的につらいかもしれません。
しかし、これからの人生のために後悔しない転職先を探すには、金銭的な余裕も必要なのです。
40代の転職を後悔しない・成功させるポイント4つ
多くの40代が転職を後悔すると言われていますが、成功させる方法がないわけではありません。
40代の転職を成功させる4つのポイントがこちら。
- 自分の希望と全く違う会社に入社しない
- 常に謙虚な気持ちを忘れずに面接に臨む
- 複数の会社に応募をする
- 可能であれば、内定後の職場見学をする
では、それぞれについて解説していきます。
自分の希望と全く違う会社に入社しない
希望条件はありすぎても良くありませんが、すべてに妥協してしまうと転職後に後悔する結果になります。
40代の転職は、いくつ応募しても書類選考も通らないなんてこともザラです。
通らなさすぎて疲れてしまうと、自分の希望と全く違っても内定を出してくれた会社に転職してしまう人も少なくありません。
しかし、そんな転職が成功したと言える例はごく少数なのです。
40代の転職を成功させるには、こういった転職疲れの落とし穴にはまらないことがポイントとなってきます。
常に謙虚な気持ちを忘れずに面接に臨む
40代の転職でありがちな失敗に、自分の市場価値を過信し、特に面接官が若かった場合などに横柄な態度をとってしまうというものがあります。
40代の転職は、面接時の印象の良し悪しで採用可否が変わってくるので、あまり悪い印象を与えることは避けなければなりません。
自分の市場価値を正しく把握し、謙虚だが卑屈にならない態度で面接を受けることは、応募した企業に自分を正しく評価してもらうためにとても重要なポイントなのです。
複数の会社に応募をする
40代の転職を成功させるには、複数の求人に応募して並行して進めていくことが必要。
複数の会社に応募し面接を受けて比較することで、それぞれの会社のカラーがわかってきます。
第一志望だった会社より、別の会社の方が自分に合っていると気づくきっかけになり、転職後の後悔を防ぐことができるのです。
このように、40代の転職を成功に近付けるには、複数の会社に応募していくことが大切です。
可能であれば、内定後の職場見学をする
求人情報ではわからない職場の雰囲気。
40代の転職を、職場の人間関係の悪さのせいで後悔しているという人はたくさんいます。
職場の雰囲気が悪いと、体や心を壊したり、仕事の能率が下がってしまうことになりかねません。
実際に入る職場を目で見て、肌で感じて確かめることで、この転職が成功かどうかを見極める必要があります。
内定先の職場へ一度足を運んでみることは、転職を成功させるための最後にして最大のポイントなのです。
会社が採用したい40代の4つの特徴
会社が採用を前向きに検討したくなる40代には、4つの特徴があります。
- 常に前向きで向上心のある人
- 業界の知識が詳しい人
- 面接時に好感を持てた人
- 年収にこだわりがない人
では、それぞれの特徴について紹介しましょう。
常に前向きで向上心のある人
前向きで向上心がある人は、周りの人をポジティブな方向へ引っ張っていける人。
40代を採用しようとしている会社は、40代のスキルや経験はもちろん、その人を採用することで職場に良い変化が起こることを期待しています。
ポジティブではつらつとした印象のある人は、居るだけで職場の雰囲気を変えてくれそうなので、会社としても採用したい性質の人です。
このような人は、どのような会社でも採用される可能性が高くなります。
業界の知識が詳しい人
40代の転職者に求められるスキルには、業界知識についてももちろん含まれています。
業界知識は一朝一夕に身につくものではありませんが、努力しないと深めることはできません。
40代の転職者に知識があるのは大前提として、それが詳しければ詳しいほど、業界のことを勉強しているということになるのです。
業界に詳しく、継続的に努力できるとなれば、会社は欲しい人材だと考えます。
面接時に好感を持てた人
面接で印象が悪かった人は論外ですが、可もなく不可もない人も印象に残らず、採用したいとも思われません。
面接で好印象だと、面接官の印象に残り、採用候補に挙がることができます。
また、初対面で印象がいい人は、職場の和を乱すことなく馴染んでいけそうというイメージを持たれるので、40代を採用することに慎重な会社も安心出来る人と言えるのです。
年収にこだわりがない人
年収にこだわっている人は、会社から見ると扱いづらいと思われてしまいます。
また、年収という表面的なことにばかりこだわっている人は、人間的な中身にもあまり期待できないイメージがあります。
希望額を伝えることはもちろん大切ですが、年収よりは自分がどう活躍できるかを熱心にアピールする人の方が、会社は欲しいと思うのです。
40代の転職は後悔しないように事前準備をしっかり行おう
40代で転職した人は、そのほとんどが転職後に後悔するという現実があります。
ですが、ポイントを抑えて事前準備を行うことで成功に導くことも可能です。
特に、志望する会社の情報をできるだけ詳しく調べておくこと、譲れない希望条件を明確にしておくこと、自分の市場価値を正しくわかっておくことは、40代の転職を後悔しないために重要なポイントです。
まだまだ人生これからの40代、新しい環境でもう一花咲かせるため、転職を後悔しないための、成功への事前準備をしましょう。