
転職活動をしていて、企業の面接を辞退したい状況になることは少なからずありますよね。
転職エージェント経由だと、紹介してくれたエージェントと企業との関係などもあるので、辞退していいのかどうか悩む人もいるでしょう。
転職エージェントに紹介してもらった面接を辞退したい、または面接に行くことができない状況になってしまったら、どのように断ればいいのでしょうか?
この記事では、そんな疑問にお答えしていきます。
上手に面接辞退を伝える方法を知っていれば、この先の転職活動にきっと役立ちますよ。
目次
転職エージェントから紹介された面接は辞退が可能か
結論から言えば、転職エージェント経由での面接は、やむを得ない場合のみ辞退可能です。
企業の面接が設定されているということは、企業側も人員や場所を確保したり、面接に関わるあらゆる準備を行っています。
転職エージェントも、求職者が面接を受ける前提で様々なサポートを予定し、行っています。
面接を辞退するとなると、その面接関連のサポートや準備をすべて無駄にしてしまうことになるのです。
選考が進めば進むほど、関わる人も増えるため、面接辞退は重い決断となります。
また、一度面接を辞退してしまうと、転職エージェントから「この人は面接に進んでも辞退するかもしれない」と思われ、その後のサポートが十分に受けられない可能性があります。
自分の転職活動の今後にも影響してくるので、面接辞退は本当に辞退の必要がある場合だけするようにしましょう。
面接辞退の連絡はいつまでにするのが良いか
面接辞退の連絡は、遅くとも面接日の3日前までには必ずするのがマナーです。
先方の準備が進んでしまうので、辞退することを決めたら、できるだけ早く連絡しましょう。
間違っても、ドタキャンだけは絶対にダメです。
当日連絡は最悪、無断キャンセルはもはや罪と心得たほうがいいでしょう。
もし面接3日前ギリギリに面接辞退の連絡をする場合は、何次選考であっても電話はするべきです。
きちんと話が伝わっているかどうか確認する意味でも、メールだけで連絡を終えるのはやめておきましょう。
タイミング別!失敗しない断り方を伝授
転職エージェント経由での企業面接を辞退することは、やり方によっては転職エージェントからの信頼を失ってしまいます。
転職エージェントから信頼を失うと、求人を紹介してもらえなくなってしまうかもしれません。
辞退を申し出る場合、大きく2つのタイミングに分けて断り方を考える必要があります。
ここから、それぞれのタイミングについて、断り方を詳しく見ていきましょう。
面接前に選考を辞退する場合
書類選考を通過し、一次面接の前に辞退する場合、辞退の意向を速やかに転職エージェントに伝えましょう。
その際、面接を受けていないのになぜ?という話に必ずなるので、納得のできる辞退理由を説明することが大切です。
そして必ず、他の選考については辞退ということにならないように、よく考えて応募することを約束しましょう。
伝えるべきこと
面接前に面接辞退の連絡を行う際に、伝えるべきことはこちら。
- 面接を辞退したいということ
- 辞退の理由
- これまでのサポートへの感謝
- 面接を辞退することへの謝罪
- 今後の応募を慎重に行うこと
大切なのは、感謝と謝罪を必ず伝えること。
面接前だからといって、軽い断り方はしないように注意しましょう。
例文
〇〇エージェント
キャリアアドバイザー 〇〇様
いつもお世話になっております。△△(自分の名前)です。
〇月〇日に設定頂いていた株式会社××様の面接ですが、誠に勝手ながら辞退させて頂きたいと思い、ご連絡差し上げました。
条件等を考慮し、とても悩んだのですが、業務内容が希望とは少し違っており、仮にこのまま選考を進めて頂いても入社はできないと判断し、辞退との結論に至りました。
〇〇様には、選考応募にあたりご尽力頂き、とても感謝しております。
それにも関わらず、このような結論になってしまい誠に申し訳ございません。
今後の転職活動においては、応募の際に一層よく考え、このような事態にならないように気を付けて参ります。
今回の件に関しては、ご迷惑をお掛けし恐縮ではございますが、何卒ご容赦頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。
(署名)
面接後に辞退する場合
面接を受けた後で辞退したい場合は、速やかに連絡することは同じですが、必ず転職エージェントに先に連絡するようにしましょう。
企業の採用担当者にも謝罪する気持ちは大切ですが、転職エージェントと企業との関係性を壊してしまうことにもなりかねないので、転職エージェントを飛ばして企業に直接連絡をとるのはNGです。
まずは転職エージェントに辞退の意を伝え、企業の担当者に直接連絡を入れていいかどうか、判断を仰ぎましょう。
伝えるべきこと
面接後に面接辞退の連絡を行う際に、伝えるべきことはこちら。
- 面接を辞退したいということ
- 辞退の理由
- これまでのサポートへの感謝
- 面接を辞退することへの謝罪
- 企業の担当者に連絡を入れてもいいかの確認
面接前とそれほど差はありませんが、企業の担当者への連絡可否は聞くようにしましょう。
例文
〇〇エージェント
キャリアアドバイザー 〇〇様
いつもお世話になっております。△△(自分の名前)です。
〇月〇日に二次面接のご案内を頂いていた株式会社××様の面接ですが、辞退させて頂きたいと思い、ご連絡差し上げました。
条件等を考慮し、とても悩んだのですが、面接に伺った際に感じた株式会社××様の雰囲気が自分には合わないとの思いが消えず、誠に勝手ながら辞退との結論に至りました。
〇〇様には、書類の添削や面接指導など様々ご尽力頂き、とても感謝しております。
それにも関わらず、このような結論になってしまい誠に申し訳ございません。
株式会社××様の担当者様へも直接お詫び申し上げたいのですが、連絡してもよろしいでしょうか?
ご多忙の折、ご迷惑をお掛けし恐縮ではございますが、何卒ご容赦頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。
(署名)
面接辞退をする時 失敗しない4つの理由例
面接の辞退理由は、明確に転職エージェントに説明する必要があります。
とはいえ、どんな風に話せばよいか迷ってしまいますよね。
そこで、辞退の理由として伝わりやすい理由例を4つご紹介します。
- ほかの企業から内定をもらったから
- 希望の職務/業務と違っていたから
- 体調が良くないから
- 家庭の事情で行けないから
ここから、それぞれについて詳しく説明していきます。
ほかの企業から内定をもらったから
面接の辞退理由として、1番受け入れられやすいのは、より志望度の高い企業から内定をもらったというもの。
内定した企業への入社を決めたとなれば、転職エージェントも面接予定企業もすんなり納得してくれるでしょう。
断る際は、内定した企業と面接予定企業を比較検討し、内定した企業の方が自分に合っているということを転職エージェントに正直に伝えるのが良いです。
内定した企業の方が優れているなど、くれぐれも面接予定企業を貶めるような発言はしないように注意しましょう。
希望の職務/業務と違っていたから
面接予定企業の求人の職務や業務が希望とは異なるというのも、面接辞退の理由としては一般的です。
転職してまでやりたかったことができないとなれば、面接を受けて内定したとしても入社は考えられないと明確に伝えましょう。
その際、希望に合った職務や業務ができるようになれば選考を続ける意思があるのかどうかも併せて伝えるとより良いです。
転職エージェントは、なるべく求職者に選考辞退して欲しくないので、条件面での不一致であれば、条件を変更してもらおうと企業に交渉してくれる場合があります。
断固辞退するという場合は、条件が変わってもなお辞退したい理由も用意しておかなければなりません。
体調が良くないから
体調不良の場合、面接に行くのは厳しいと考えられます。
体を休めたいと願い出れば、転職エージェントも企業も無理に面接を行うようなことはありません。
受けたかったという気持ちを伝えれば、面接日程を再調整してもらえる可能性もあるので、体調不良で辞退したいということを早めに連絡しましょう。
ただし、体調が悪いと嘘をつくのは絶対にやめるべきです。
体調管理ができないと思われたり、「嘘くさい」と思われて転職エージェントとの信頼関係が悪化する原因になります。
こうなると、その後の転職活動のサポートを受けられなくなってしまうかもしれないので、虚偽の体調不良申告はやめておくのが無難です。
家庭の事情で行けないから
身内の不幸や急な事故等、家庭の事情での面接辞退も起こり得ることです。
本当に家庭事情で面接を辞退せざるを得ないなら、転職エージェントにはっきりと辞退の意を伝えましょう。
ただ、家庭事情はとてもデリケートな問題なので、ビジネスマナーとしても詳細に事情を語る必要はないとされています。
転職エージェントも詳細に聞かずとも察しはつくので、辞退理由は「諸般の事情」で構わないのです。
転職エージェントの面接を辞退する時の注意点
転職エージェント経由の選考面接を円満に辞退するためには、注意すべきポイントが5つあります。
- 辞退の意向はできるだけ早く伝える
- 辞退する理由について明確に伝える
- 断るときもマナーに気を付ける
- 電話やメールは営業時間内にする
- 二次面接以降は電話でフォローをする
これを知らないと、転職エージェントから辞退を拒まれたり、辞退後に求人を紹介してもらえなくなる可能性もあるので、必ずチェックしておきましょう。
注意点1:辞退の意向はできるだけ早く伝える
面接を辞退する意志が固まったら、速やかに転職エージェントの担当者に伝えましょう。
その日のうちか、営業時間外であれば翌営業日の午前中には伝えるのが良いです。
早めに連絡することで、企業や転職エージェントなど、その面接に関わる人にかかる迷惑を最小限にすることができます。
ただし、辞退理由があいまいなまま、とりあえず辞退の意向だけ連絡するというのはNG。
面接を辞退することは、それ自体が誠意に欠ける行為です。
やむを得ない辞退なのか、きちんと考えた上で辞退を伝えるようにしましょう。
注意点2:辞退する理由について明確に伝える
辞退理由は、転職エージェントにわかりやすくはっきりと伝える必要があります。
納得のいく説明がない場合、転職エージェントから辞退しないよう説得されることが多いです。
辞退の意志が固いのに説得されるのは、転職エージェントと求職者の双方にとって時間の無駄。
また、辞退理由によっては転職エージェントが企業に交渉して条件面などの折り合いがつき、辞退理由がなくなる場合もあります。
辞退理由は明確に伝えるようにしましょう。
注意点3:断るときもマナーに気を付ける
面接を辞退するからといって、いい加減な対応をしてはいけません。
社会人としてのモラルが問われますし、転職エージェントからは「そんな求職者には求人は紹介できない」と考えられ、その後の転職活動に大きく影響してしまいます。
また、転職エージェントと相手企業どちらにも言えることですが、今後いつどこで縁が繋がるかわかりません。
過去に失礼な対応をしてしまった相手が、自分のビジネスの顧客になることも当然起こり得ます。
世間は狭いのです。
言いにくい話こそ、マナーを守って丁寧に伝えることを心がける必要があります。
注意点4:電話やメールは営業時間内にする
面接辞退の連絡は、必ず転職エージェントの営業時間内にするようにしましょう。
営業時間外だと、電話は繋がらない、メールは見てもらえない場合があります。
特にメールの場合、転職エージェントは日々膨大な量のメールをやり取りしているため、リアルタイムに確認できないメールは埋もれてしまう可能性が高いです。
さらに、きちんと伝わるようにするため、忙しい始業直後や昼食時は避けましょう。
転職エージェントから連絡がよくくる時間帯を狙うと、連絡がつきやすいですよ。
注意点5:二次面接以降は電話でフォローをする
ビジネスでの連絡の丁寧さは、直接>電話>メールの順です。
1度でも面接を受けている場合は、面接辞退はより重いこととされます。
つまり、断り方にも丁寧さが求められるのです。
さらに、二次面接以降は面接日が差し迫っていることがほとんど。
辞退の連絡がメールのみだと、埋もれてしまったりしたら意図せず面接直前の辞退ということになってしまうかもしれません。
メールで連絡したとしても、必ず電話でも会話するようにし、確実に辞退の意向が伝わるようにしましょう。
転職エージェントで面接辞退する時は断り方に気を付けよう
転職エージェント経由の面接を、辞退することは可能です。
ただ、ドタキャンは論外、選考過程によってはメールだけでは不十分など、辞退の仕方には注意しなければなりません。
また、辞退理由を明確に説明する必要があります。
これらのマナーを無視してしまうと、今後の転職活動のみならず、人生においても、悪い影響が出る可能性が高いのです。
やむを得ず面接を辞退する場合は、誠意をもってマナーを守った丁寧な対応を心がけましょう。