
エージェントとの面談は、転職活動の方向性を決める大切なステップです。限られた時間内で経歴やスキル、希望の条件を理解してもらい、より良い求人を紹介してもらうには、しっかりと準備する必要があります。
転職エージェントとの面談準備や、気になる服装について解説します。
目次
転職エージェントとの面談を有意義にするためには準備が大切
転職エージェントとの最初の顔合わせである面談。
特にエージェントの利用に慣れないうちは、初対面のエージェントと「面談」というだけでも緊張してしまうかもしれませんね。
転職エージェントとの面談は、転職活動の方向性を決める大切なステップであり、ここで担当者に自分の強みや希望を十分に理解してもらうことが、今後の紹介案件の質を上げるカギになります。
選考ではないので、過度に緊張したり、自分を飾る必要はありませんが、限られた時間内で自分の経歴やスキル、希望をしっかりと伝えるには、面談前にある程度の準備が不可欠です。
エージェントとの面談前に準備すべきこと、持ち物やふさわしい服装などを確認していきましょう。
転職エージェントとの面談前に準備するべき7つのこと
転職エージェントとの面談では、①お互いの自己紹介、②これまでの職務経歴の確認、③転職理由と目指すキャリアの確認、④給与や休日など条件面の希望の確認、⑤求人の紹介、⑥今後のサポート方法についての確認が行われ、合計で1時間~1時間半ほどかかることが一般的です。
面談での最も重要な目的は、求職者の経歴やスキル、転職への希望などを整理し、エージェントと求職者の足並みをそろえること。
ここで両者の足並みがそろわないと、希望に合わない求人や、強みが活かせない求人などが紹介され、その後の選考がうまくいかない可能性もでてきます。
また、転職に積極的でないと判断されてしまうと、エージェントの中で対応の優先度が下がり、良い案件を紹介してもらえなくなってしまうこともあるため、エージェントとの面談は実はとても重要なステップなのです。
ここでは、転職活動成功のカギを握る、7つの面談準備について確認しましょう。
- これまでの経験・スキルを整理しておく
- 希望の仕事内容を整理しておく
- 希望の条件を整理しておく
- 転職を希望する理由を整理しておく
- 転職活動状況について整理しておく
- 知りたいことを整理しておく
- 履歴書・職務経歴書を作成しておく
これまでの経験・スキルを整理しておく
転職エージェントでは、転職者それぞれの希望やスキルをヒアリングし、おすすめの求人を紹介してもらえますが、面談の時間は限られているため、準備としてある程度自分の中で情報を整理しておくことが大切です。
まずは、これまでの経歴とスキルを整理しましょう。
在籍していた全ての企業について、在籍期間や役職、仕事内容を書き出し、その中で自分の役割や工夫した点、どんな成果があったか、などをどんどん追記していきましょう。
自分では思いもしなかったところに強みが潜んでいることもあるので、この時点では目立った成果があった業務などに絞らず、これまでの経歴を棚卸するつもりで一つ一つ振り返りましょう。
希望の仕事内容を整理しておく
これまでの経歴の次に話題になるのが、転職でどんな業界に行きたいのか、どんな仕事をしたいのか、またどの程度の期間働きたいのか、といった今後のキャリアプラン。
面談準備として、今後のキャリアについての希望も整理しておく必要があります。
目指す職種や業界が決まっていれば、きちんと伝えましょう。
具体的な希望が定まっていない場合も、その旨を正直に話した上で、待遇面や転職で叶えたい希望を伝えることが大切。
これまでの経歴や希望するワークスタイルを踏まえ、エージェントが目指すキャリアを一緒に考えてくれます。
希望の条件を整理しておく
応募企業を絞り込むために、給与や休日、福利厚生、通勤時間などの条件は外せません。
面談準備の一つとして、希望する条件を整理しておく必要があります。
ただ、現職より給料もよく、休日も取りやすく福利厚生も人間関係も良い…というような企業はなかなかありませんので、希望条件だけ伝えてもエージェントは困ってしまいます。
希望する条件は全て伝えて良いのですが、絶対に譲れない条件と、妥協できる条件を分けるようにしましょう。
そうすることで、エージェントのキャリアアドバイザーも、転職者が仕事に求めるものの優先順位を掴むことができ、紹介案件とのマッチングが高まります。
転職を希望する理由を整理しておく
面談準備として、転職を考えるようになった理由も振り返っておきましょう。
転職エージェントが、転職者に紹介する応募求人を選定する上で、転職理由は大きな判断材料になります。
なぜなら、転職者が現職で抱いている不満や悩み事は、翻すとそのまま転職先に求める希望条件になることが多いからです。
また、転職に思い至った理由には、それぞれの譲れない仕事観や価値観が表れるため、エージェントが転職者の人となりを理解する材料の一つになります。
そのため、「上司と意見が合わない」「待遇に満足できない」などのネガティブに思われる理由でも、ある程度は率直に話して良いでしょう。
転職活動状況について整理しておく
他の転職エージェントへの登録や、転職サイトの利用などをしている場合は、その旨を話しておくのがおすすめです。
エージェントを掛け持ちしていると、紹介企業がかぶることもあり、その際はどちらかを断らなければなりません。
その際に適当に理由をごまかすよりも、他のエージェントから紹介を受けたことを正直に話す方が心象が良いです。
また、エージェントの掛け持ちは転職への本気度を伝える材料になり、結果的に転職者に有利に働きます。
転職エージェントは、転職者が紹介企業に入社することで報酬を得るため、「すぐにでも転職したい」というやる気を見せた方が、良い条件の求人を紹介してもらいやすくなるからです。
知りたいことを整理しておく
サポート期間中に面談を受ける回数は、エージェントにもよりますが平均2~3回ほど。
顧客を大勢抱えるエージェントだと、初回の面談は対面で行い、その後の連絡はメールや電話のみ、という場合もあるようです。
面談は、転職のプロであるエージェントのキャリアアドバイザーと直接話せる貴重なチャンスです。
自分の強みや応募企業に関してはもちろんのこと、転職活動全体のことや今後のキャリアプランについてなど、知りたいことは積極的に聞いてみましょう。
面談でたくさんのことを話し疲れて、聞きそびれてしまうこともありますので、質問事項は箇条書きにして準備しておくのがおすすめです。
履歴書・職務経歴書を作成しておく
履歴書と職務経歴書は、あなたのこれまでの経歴やスキルを把握する上でなくてはならない書類です。
エージェントから特に指示がなくても、面談の際は持参するようにしましょう。
履歴書や職務経歴書の作成はなかなか骨の折れる作業ですが、面談準備の段階では、完璧な書類にしようとしなくて大丈夫。
下書きレベルでもいいので、整理したこれまでの経歴・スキルを自分の言葉でまとめておきます。
そうすることで、限られた面談時間で話せる内容がぐっと深くなる上、その場で添削してもらえることもあるでしょう。
前日までに準備!転職エージェントとの面談に必要な持ち物3選
転職エージェントとの面談に必要な持ち物を確認しましょう。
主な持ち物は以下の3点です。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 筆記用具
準備に時間がかかって面談に遅刻、なんてことにならないように、持ち物は前日までにしっかり準備を整えておきましょう。
ちなみに、エージェント側のキャリアアドバイザーから名刺を渡されることがありますが、現職の名刺を渡す必要はありません。
むしろ、会社から支給されている名刺を業務外で使うことは、社会人としてのマナーに欠けていると捉えられてしまうので、口頭での自己紹介にとどめましょう。
履歴書
キャリアアドバイザーは求職者のこれまでの経歴やスキルをもとに、今後の転職活動の方向性や、紹介できる求人を考えてくれます。
エージェントから特に指示がなくても、履歴書は準備しておくのが良いでしょう。
また、エージェントによってはインターネット上の専用ページに履歴書を入力させるところもあるので、指示があればそれに従いましょう。
職務経歴書
履歴書と同時に、職務経歴書も準備しておくのがベター。
職務経歴書を作成するには、勤務してきた企業の具体的な情報や、仕事で何に力を入れて取り組み、どんな成果を得られたのかなど、履歴書では伝えきれない部分まで細かく振り返る必要があります。
面談準備の段階では完璧な職務経歴書を作成する必要はありませんが、自身の経歴を整理しておくことで、限られた面談時間の中でもより深い話ができるようになります。
細部を見てキャリアアドバイザーがあなたの強みを見出してくれることもありますので、できるだけ取りこぼしのないように作成しましょう。
履歴書や職務経歴書を事前に提出している場合も、コピーやプリントアウトしたものを持参すると、記入した内容を確認しながら話せるので便利です。
筆記用具
面談で聞いた内容をメモするためにも、ビジネスマンの常識としても、筆記用具は必須ですので忘れずに準備しましょう。
面談の場でエージェントから、求人票や資料などをもらえることもあるので、A4サイズのクリアファイルと、それが収まるバッグもあると安心です。
転職エージェントとの面談におすすめの服装
気になるエージェントとの面談時の服装には実は特に決まりがなく、基本的にスーツでなくてOKとしているエージェントが多いです。
採用面接ではないので、あまり肩ひじ張る必要はないでしょう。
ただし、転職エージェントは一人で何人もの転職者を担当しており、「印象の良い人により良い求人を紹介したい」と思うのも事実です。
最低限、社会人が初対面の人と仕事の話をするのにふさわしい、カジュアルすぎない服装を心がけると良いでしょう。
男性編
男性の場合、必ずしもスーツでなくても大丈夫ですが、エージェントは求職者を大切な取引先企業に紹介する立場ですので、社会人としての常識があると思ってもらうことは大切。
襟付きのシャツやポロシャツにスラックスなど、清潔感のあるオフィスカジュアルがおすすめです。
転職を希望するのが金融業界など堅めの業界ならスーツにしておくなど、次に行きたい業界のスタンダードを意識すると良いでしょう。
女性編
女性の場合も、清潔感のあるオフィスカジュアルなら問題ありません。
社会人としての常識をアピールするため、主張する派手なメイクやアクセサリー、ネイルは避けた方が無難です。
足元はスニーカーやサンダルを避け、パンプスにすると、ぐっときちんとした印象が強まります。
しっかりと準備をしてから転職エージェントとの面談に臨みましょう
エージェントとの面談は少し緊張しますが、転職成功のカギを握る大切なステップです。
充分にあなたのことを理解して、希望に合った求人を紹介してもらうには、面談の場で深いところまで話ができるようしっかりと準備し、情報を整理しておくことが大切。
転職活動のサポーターであるエージェントとの面談には、万全の準備をして臨みましょう!