
転職を成功させるためには、自分に合った転職エージェントを見つけることが必要不可欠です。
見極めるために、一度に複数のエージェントに登録することもあります。
エージェントの掛け持ちは許されるのか、何社まで登録可能かなどのポイントを詳しく解説します。
目次
掛け持ちは失礼じゃない?転職エージェントを複数使う魅力
自分に合う転職エージェントを見つけるために、同時に何社も転職エージェントに登録する人がいることは、実は転職エージェント側も承知していることです。
転職エージェントを掛け持ちすることは、本気で転職を成功させたいという意思の表れでもあるため、何社か掛け持ちしていることを知らせることでエージェント側が積極的に求人を紹介してくれるようになる場合もあります。
各社の得意としているサポートを全て受けられる上に、応募できる求人の幅も広がるため、転職エージェントの掛け持ちは非常におすすめです。
転職エージェントの掛け持ちは何社が理想?
様々な転職エージェントが存在している中で、一体何社ほどエージェントの掛け持ちを行えば、有利に転職活動を進めることができるのでしょうか?
一般的な掛け持ち数やおすすめの転職エージェントの組み合わせを紹介します。
6割以上の人が2社以上を掛け持ち!実態を調査
転職者が一般的に何社ほど転職エージェントを掛け持ちしているのか調査を行いました。
その結果、全体の転職者のうち6割以上の転職者が2社以上は転職エージェントを掛け持ちしていることが判明。
1社のエージェントだけに頼って転職活動をしている人は、全体の半数にも満たないという結果からも、転職エージェントの掛け持ちが今や常識となっていることが分かります。
2社じゃ足りない?おすすめ登録数は「4社以上」
転職を確実に成功させるためには、2社の掛け持ちだけでは不十分です。
求人数だけではなく、求人やキャリアアドバイザーの質にもこだわらなければ、思ったようなサポートが受けられなかったり、理想的な求人に出会えない可能性があります。
掛け持ちを検討する際には、少なくとも4社以上の転職エージェントに登録するようにしましょう。
転職エージェントは中堅・大手を組み合わせよう
エージェントの掛け持ちを行うのなら、大手だけではなく、中堅エージェントへの登録も行いましょう。
大手エージェントは求人数が多いのですが、担当アドバイザーの質に差があったり、専門的な知識をあまり持っていなかったりする傾向があるのです。
中堅エージェントの場合は、求人数が少ない分、模擬面接に時間をかけてくれたり、何かに特化した独占求人があったりするので、どちらも登録しておけば転職活動をより有利に進めることができます。
転職エージェントを掛け持ちするメリット4つ
転職エージェントに何社か登録しておくと、以下のようなメリットがあります。
- 非公開・独占求人を幅広く確認できる
- 自分に合うキャリアアドバイザーが見つけやすい
- 特色の異なる手厚いサポートが期待できる
- 特化型・総合型を状況や目的別に使い分けできる
非公開・独占求人を幅広く確認できる
転職エージェントには全体に公開している求人と、一部の人にしか公開していない独占求人や非公開求人を保有しています。
独占求人や非公開求人はエージェントそれぞれの得意先から得ているもので、年収や待遇などが良い好条件の求人ばかりです。
何社かの転職エージェントに登録すればするほど、多くの独占求人に出会える確率が上がります。
自分に合うキャリアアドバイザーが見つけやすい
転職エージェントごとにキャリアアドバイザーの対応や性質が異なるため、何社か掛け持ちをすることで色々なキャリアアドバイザーに出会うことができます。
キャリアアドバイザーとの相性は、評判だけではなく、自分で実際に接してみないと判断ができません。
キャリアアドバイザーの選択の幅が広がるという点でも、転職エージェントの掛け持ちはおすすめです。
特色の異なる手厚いサポートが期待できる
未経験の職種への転職サポートを得意としていたり、キャリアアップを目指せる求人を紹介することを得意としていたりと、転職エージェントによって得意としているサポートの種類が異なります。
1社しか転職エージェントを利用しない場合は、偏ったサポートしか受けられません。
何社か転職エージェントを掛け持ちし、様々な手厚いサポートを受けることで、総合的に転職の成功率を高めることができます。
特化型・総合型を状況や目的別に使い分けできる
どの業界の求人でも幅広く扱っている総合型のエージェントと職種や条件を絞って求人の専門性を高めている特化型のエージェントが存在しています。
前職と同じ職種でのキャリアアップを目指したい場合は特化型、未経験の職種にチャレンジしてみたいという場合は総合型がオススメです。
総合型と特化型のエージェントを何社か掛け持ちして、自由に使い分けていきましょう。
転職エージェントを掛け持ちするデメリット5つ
何社か転職エージェントの掛け持ちを行うと、以下のようなデメリットが発生する可能性も考えられます。
- スケジュール調整の負担が増える
- 面談時間が増えて転職までに時間が掛かる
- 情報量の多さに混乱を招く恐れがある
- 気付かず同企業に応募してしまう可能性がある
- サポートの優先順位が下がる可能性がある
スケジュール調整の負担が増える
何社も何社も転職エージェントの掛け持ちを行っていると、面接日時や来社予定日などの調整が難しくなる恐れがあります。
手帳などを駆使し、スケジュール管理は厳重に行いましょう。
予定が被ってしまった場合は、担当者に正直に話し、スケジュールを変更してもらう必要があります。
面談時間が増えて転職までに時間が掛かる
はじめて利用する転職エージェントでは、紹介の質をあげるために時間をかけてヒアリングが行われます。
面接の前に何度も模擬面接を行う会社もあるので、エージェントを何社も掛け持ちすれば、それだけ転職活動に掛かる時間が増えていくのです。
転職活動を長引かせないためにも、何社掛け持ちをするのかは慎重に決めましょう。
情報量の多さに混乱を招く恐れがある
転職エージェントを何社か利用していると、求人数が増える分、選択肢も多くなっていきます。
選択肢が多くなることで、迷いやすくなる人もいるでしょう。
また、キャリアアドバイザーによって話す内容が異なっていると、どの情報を信じていいのか混乱する恐れもあります。
気付かず同企業に応募してしまう可能性がある
何社か転職エージェントを利用する場合は、複数の転職エージェントから同じ企業に応募をしないように注意しなければなりません。
応募が破棄される危険性があるばかりか、企業側とエージェント側との間で大きな問題に発展したり、どのエージェントからも仕事を紹介してもらえなくなる恐れがあります。
サポートの優先順位が下がる可能性がある
中には何社もエージェントに登録していることが判明すると、気分を害して積極的に求人を紹介してくれなくなるキャリアアドバイザーも存在しています。
また、他のエージェントと連絡を取っている間に他のエージェントを何週間も放置してしまうと、求人を紹介する必要がないものと判断され、サポートしてもらえる優先順位が下がることも。
何社も掛け持ちを行う時は、どの会社にもこまめに連絡をすることを忘れないようにしましょう。
転職エージェントを複数利用する際の注意点5つ
転職エージェントを何社か掛け持ちすることは有効な手段ですが、以下の5つの点には必ず注意するように心掛けましょう。
- 掛け持ちの事実を隠さず伝えること
- 報告・連絡・相談を怠らないこと
- 同じ求人に重複応募しないこと
- 他で内定したら事実を伝えて相談すること
- 自分に合わない場所との掛け持ちは控えること
掛け持ちの事実を隠さず伝えること
何社かエージェントを掛け持ちしている場合は、相手から聞かれなくても必ず打ち明けましょう。
紹介された企業や面接日などが被った際にきちんと断れるようになりますし、他のエージェントで内定が取れた時も下手な言い訳をせずに説明ができます。
打ち明けた時に万が一嫌な顔をされても、担当アドバイザーを変更してもらったり、他のエージェントを利用したりすれば問題ありません。
報告・連絡・相談を怠らないこと
来社予定日が被ったり、内定が決まったりした時に、報告・連絡・相談を怠ると、エージェントとの信頼関係を失います。
最悪の場合、もう二度と求人を紹介してもらえなくなる可能性もありますので、どんなに忙しくても登録しているすべてのエージェントに報告する手間を惜しまないようにしましょう。
どうしても面倒な場合は、利用するエージェントを何社か減らすことをおすすめします。
同じ求人に重複応募しないこと
転職エージェントごとに取り扱っている求人は異なりますが、何社か求人している企業が被る場合もあります。
同時に複数のエージェントから1つの企業に応募すると、思わぬトラブルが発生する危険性が高くなりますので、絶対に避けるようにしましょう。
万が一すでに応募している企業の求人を紹介された場合は、きちんと説明して断ってください。
他で内定したら事実を伝えて相談すること
他のエージェントで内定が決まった場合は、必ず早めに相談しましょう。
内緒にしていると、内定が複数出た時に辞退する理由をきちんと説明できません。
自分に合わない場所との掛け持ちは控えること
人によって合う会社やキャリアアドバイザーは異なります。
意思の疎通が図りにくかったり、希望通りの求人を紹介してもらえない場合は、早めに担当アドバイザーを変更してもらいましょう。
改善がない場合は、遠慮なくエージェントの利用自体をやめる判断をするべきです。
転職エージェントの掛け持ちにおすすめしたい組み合わせ3選
掛け持ちすることで転職を有利に進められるおすすめの転職エージェントの組み合わせを紹介します。
- 求人数が豊富「doda」×「リクルートエージェント」×「マイナビエージェント」
- 年収アップ向け「ビズリーチ」×「JACリクルートメント」×「マイナビエージェント」
- 第二新卒・未経験向け「ハタラクティブ」×「ウズキャリ」×「マイナビジョブ20’s」
1.求人数が豊富「doda」×「リクルートエージェント」×「マイナビエージェント」
何社かのエージェントに登録し、応募できる求人数を増やして転職の成功率をあげたいという人は、業界トップクラスの求人数を誇る「doda」と「リクルートエージェント」を掛け持ちましょう。
どちらの会社も幅広く求人情報を取り扱っているので、希望通りの求人を見つけられるはずです。
また、20代で転職をする場合は、若者や第二新卒の求人を多く保有している「マイナビエージェント」も併用するとより転職活動がしやすくなります。
2.年収アップ向け「ビズリーチ」×「JACリクルートメント」×「マイナビエージェント」
ハイキャリア向け求人に応募したい場合は、「ビズリーチ」と「JACリクルートメント」に登録しておくことをおすすめします。
どちらも高年収の求人やスカウト案件を多数保有していますが、その分サポート力は低めです。
面接や職務経歴書の書き方などに自信がない場合は、丁寧なサポートを行ってくれる「マイナビエージェント」を併用すると良いでしょう。
3.第二新卒・未経験向け「ハタラクティブ」×「ウズキャリ」×「マイナビジョブ20’s」
はじめて転職を行う人や未経験職種に挑戦したいけれど自信がないという人におすすめなのは、「ハタラクティブ」と「ウズキャリ」を掛け持ちする方法です。
職歴や学歴を問わず求人を紹介してくれるハタラクティブとブラック企業求人がほとんどないウズキャリで紹介とサポートを受ければ、自信をもって転職活動ができます。
求人数に不安がある場合は、トップクラスの求人数を誇るマイナビグループの「マイナビジョブ20’s」を利用するとより安心です。
転職エージェントを上手く掛け持ちして成功率を上げよう!
転職エージェントは何社か掛け持ちをすることで有効活用することができます。
コツは何社か掛け持ちしていることを秘密にしないことと、遠慮せずに各社の良いとこどりをすることです。
転職活動の期間はおおよそ3か月が目安とされているため、時間を有意義に使うためにも、上手く転職エージェントの掛け持ちを行いましょう。